酷く掻きむしったり、怪我した後にその傷跡が残る事があります。他にはニキビの跡でしょうか。でもこれらは新陳代謝の活発な若い頃なら、よほどの深い傷でない限り自然と消えていました。実際、転びまくって擦りむきまくった膝の辺りにはその跡はありません。しかしアラフォーにもなると話は別。
ニキビと呼ぶには憚られる吹き出物の跡が中々消えませんし、蚊に噛まれた跡さえ消えなくなる。しかし私は愛用しているオイルがあり、そのオイルのおかげで、比較的早めに傷を目立たなく出来ています。それは南アフリカ製の「バイオイル」です。
医学的には「外傷|創傷(そうしょう)」
傷跡を消したいなら「傷」についての知識が必要だと思ったので、少し調べてみたら「創傷治癒センター」というNPO法人を発見しました。こちらのサイトには単純な傷だけでなく、床ずれなどの傷についても詳しく解説などがされています。良かったらサイトへどうぞ。
傷とは
広辞苑によると傷とは「切ったり打ったりして皮膚や肉が損ずること。また、その箇所。」だそうです。確かに大まかに言えばそうでしょうね。しかし傷には種類がありますし、そのレベルもあります。その差が跡が残る残らないかの基準、結果になります。
浅い傷
いわゆる「浅い傷」は皮膚の表面のみの怪我です。子供の頃の怪我は殆どがこれに該当すると思われます(消えてしまったもの)
深い傷
刃物で深く切ってしまったり、交通事故などの強い衝撃などによって、筋肉組織や脂肪組織、骨が剥き出しになってしまうような傷が「深い傷」です。このレベルになると神経損傷の可能性もあり、完治するかどうかも難しい場合もあります。このような深い傷が皮膚表面に残ってしまうのです。
ニキビ(尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)
ニキビは外傷ではありませんが、跡が残ってしまう嫌な皮膚病です。
ニキビとは端的に言うと「多く思春期に顔などにできる小さな吹き出物。皮脂の分泌が活発になって毛孔が詰まり、炎症を起こしたもの(明鏡国語辞典より)」です。治療法としては、患部を清潔にして、なるべく触らないようにしたり、髪の毛などによる皮膚刺激が原因でニキビが発症している場合はその髪を切るか束ねるなどの対策を取れば良いとされています。何日経っても治らない場合は、皮膚科医に掛かり、お薬などを処方してもらうなどの対策も必要です。
ニキビ跡の原因
小さい、軽度のニキビであれば、数日すれば赤くなることもなく消えてしまうこともしばしばあります。しかし膿んで大きくなったり、赤くなったりしている場合は重症なニキビで、皮膚の表面だけでなく、皮膚の奥深く、真皮層にまでそのトラブルがおこっています。こうなると先述した傷のレベルで言うと「深い傷」で跡が残ってしまうのです。
傷が治る仕組み
先ほど紹介したNPO法人「創傷治癒センター」の傷についての記載がとても判りやすかったので引用させてもらいます。
自然治癒能力の凄さ
治しているのは誰か?なんて発想をもったことはありませんでした。でも自分なんですよね。自分の治癒能力です。多少の怪我なんて特に何もしなくてもいつの間にか治っています。凄い能力ですね。
傷は一体誰が治すのでしょう、怪我をしたときのことを思いだしてみましょう。
水道水で傷を洗い、消毒材が手元にあればそれを塗って、絆創膏を貼っておきます。
浅い傷なら此れで十分です。三、四日して絆創膏をはがすと、傷はもうきれいにくっついています。
ざっくりと口を開いていたら、血がなかなか止まらないでしょうし、やはりお医者さんにかかって、縫ってもらいますね、そして一週間ぐらいして、糸を取ればもう傷はしっかりくっついてくれています。つまり、傷はピッタリと寄せておけば、一人でくっついてくれるのです。医者が治すわけでもないし、まして絆創膏が治してくれるわけでもないのです。医者も絆創膏も、唯手助けをするだけです。
此のように人間の体には自分で自分を治す力が備わっているのです。これを我々は自然の治癒能力と呼んでいます。
後略
https://www.woundhealing-center.jp/kizu/kizuato_who.php
傷が治って行く経過
真面目に考えた事も無かったのですが、段階を踏んで治って行くのですね。
傷の治癒を詳しく調べると、つぎの3つのステップがあることがわかりました。
1.まず血小板(けっしょうばん)の凝集と血管収縮で血が止まります。
2.つぎにマクロファージ、すなわち貪食(どんしょく)細胞が創面の死んだ組織を取り込んできれいにします。
3.それから繊維芽細胞が分泌するコラーゲンを主体とした肉芽(にくげ)組織による修復が始まります。
4.肉芽組織が瘢痕組織へと変化し、安定した傷になります。
https://www.woundhealing-center.jp/kizu/kizuato_howto.php
湿潤療法にはご注意を
昔は怪我をしたら患部を乾かすのが当然でしたが、最近は患部をさっと水で洗い流したのち、「キズパワーパッド」のような湿潤タイプの絆創膏を使用して、患部を乾燥させない治療法が主流となりました。しかしこの「湿潤療法」が適切にできていない場合、最悪の場合は患部が壊死、切除しなくてはならない事態も起こっています。
原因は患部に雑菌が残っているままで湿潤してしまうことです。湿った環境は清潔になった患部には良いのですが、もしそこに雑菌が残存していたら増殖させるだけの温床となるからです。なので、もしも怪我をして湿潤療法で対応したところ、少しでも違和感や異常がある場合は必ず病院に行きましょう。
詳しい事はこちらをどうぞ。グロい写真がありますが、湿潤療法を誤ると大変だと一瞬で理解出来る症例が乗っています。写真付き記事を見てみる(別リンク)
手塚治虫の漫画「ブラックジャック」のような皮膚移植は不可能だった!
今回勉強して知り得た情報で、個人的に一番衝撃を受けた事は「他人の皮膚を移植出来ない」ことです。そしてそれを知った瞬間真っ先に浮かんだのは「ブラックジャックは!?」でした(笑)
漫画をご存じない方にちらっとお話すると、ブラックジャックこと間黒男(はざまくろお)は子供の頃、母親と一緒にとある島で不発弾により全身がばらばらになる大けがをするのですが(母親は死亡)、その際、皮膚が足りなくなり、黒人混血児の男の子から皮膚を移植してもらっており、あのような顔なのです。
話を戻します。ブラックジャックの顔は先述した理由で左半分の色が違っています。しかし現実ではまさかの不可能な事だったとは・・・。本当に驚きました。腎臓移植や肝臓移植、果ては心臓移植まで可能な時代なのに、一見簡単そうな皮膚の移植はまだできないとは全く知りませんでした。(一時的な移植は可能。しかし拒否反応により腐ったり剥がれ落ちたりするようです)
しかし医療は日進月歩で進歩しています。少し調べてみたのですが、過去に世界初の皮膚移植を杏林大学が成功させたという記載を見つけました。
世界で初めて拒絶反応のない皮膚移植に成功
杏林大学付属病院の熱傷センタ-の島崎修次教授(高度救命救急センター長)と高見佳宏助教授(形成外科学)が、世界で初めて拒否反応を起こさせずに他人の皮膚をヤケドの患者に移植することに成功し、3月23日と24日に千葉市の幕張メッセで開かれた第3回日本再生医療学会で発表しました。
http://www.kyorin-u.ac.jp/news/2004/hifuishokuseiko.htm
皮膚組織は、一番外側の表皮、真ん中のコラーゲンと呼ばれるタンパク質でできている真皮などで構成されており、他人の皮膚を移植した場合、表皮の細胞が拒絶反応を起こして生着(自分の皮膚となること)せず、腐ったりはがれ落ちてしまいます。このため、全身をヤケドして治療に自分の皮膚を使えない重症の患者を助けるためには、拒絶反応を起こさせずに他人の皮膚を移植する方法の開発が急がれていました。
本院の島崎教授と高見助教授は、本院の皮膚バンクに保存されている他人の皮膚の表皮細胞を高度食塩水で洗い落とすなどして除去した後、残った真皮の表面に培養した患者の表皮細胞をつけ、反対側に生着力を高めるために患者自身の線維芽細胞をつける新しい手法を開発しました。
そして2002年11月と2003年11月に全身ヤケドの2人の女性患者に、新しく開発した方法で他人の皮膚を移植したところ、移植した皮膚は拒絶反応を起こすことなく完全に生着させることに成功しました。
本院の熱傷センターでは2002年の5月、ロシアのサハリンから体表の70%を損傷したヤケドの患者を受入れ、奇跡的とも言えるほどに回復させるなどの数々の実績がありますが、今回の手法の開発はこれらの移植技術をさらに高めるものと言うことができます。
これまで助けることはほぼ不可能といわれている全身の80%から90%をヤケドした患者の治療に極めて有効な方法として移植医療関係者から注目されており、島崎チームでは、4月に東京で開かれる日本形成外科学会や、8月に横浜で開催される国際熱傷学会でもこれらの成果を発表することにしています。
そのままでは勿論、今までと同じように腐ったり剥がれたりするのでしょうね。しかしこの記事によると、他人の皮膚の真皮のみを使用し、その上で患者自身の培養した表皮細胞と繊維芽細胞をつけて移植をされた結果、拒否反応が起こる事なく、生着したそうです。凄い。
皮膚移植治療(植皮/しょくひ)の現状
世界初の他人の皮膚移植が成功したというのは2002年でした。しかし、もう15年経っています。現在の皮膚移植治療はどうなのでしょうか?調べてみました。
移植はどこまでできるのか
実に興味深い記事を発見しました。人間のからだはどこまで移植が可能なのかという内容です。というか、いわゆるロックされてしまう難病「ALS」の患者が自分の頭部を他人の肉体(ドナー)にくっ付ける計画が今年ありますよね。成功するのかどうか非常に興味深いです。
というわけでソースをどうぞ。少し長い記事なので一部のみ引用させていただきました。是非当該記事を読みにいってくださいね。
カラダの移植、どこからどこまでできるのか
執筆:南部 洋子(助産師、看護師)
医療監修:株式会社とらうべ前略
臓器移植:日本の歴史
臓器移植は、日本では1956年に腎臓移植から始まりました。次いで、1964年には肝臓移植も行われました。さらに、1968年に札幌医大で和田教授による心臓移植が行われました。ところが、この事例では移植患者がしばらくして亡くなってしまいました。そして、患者の死後、脳死判定をめぐって「和田心臓移植事件」として騒ぎになりました。これによって移植医療に不信感が生まれ、以後しばらくは、脳死移植が行われなくなりました。
1995年になって日本臓器移植ネットワークが設立されました。1997年には臓器移植に関する法律が施行され、正式に脳死が人の死と認められて脳死移植が可能になりました。2009年には、法律改正により15歳未満からの脳死臓器移植も可能となりました。それまでは15歳未満の場合は、今まで海外に行って移植を受けるしか道がありませんでした。そして、2012年に日本で初めて6歳未満のドナーから10歳未満の患者への脳死移植が行われました。
中略
皮膚移植
自分の身体の他の部分から皮膚を採取し、皮膚が欠損している部分に移植することで、「植皮(しょくひ)」ともいいます。移植した皮膚は色や質感が違いますが、4日ほどで新しく血が通い、1週間程度でつきます。皮膚移植は自分の皮膚を移植することが一般的ですが、全身火傷などで免疫力が下がっている場合、他人の皮膚を移植することもあります。また、動物のコラーゲンなどから作製した人工真皮を補助的に利用することもあります。最近では、自分の皮膚を1?大ほど採取し、培養皮膚を作製して、治療に応用する研究が進んでいます。後略
Niftyニュース:2016年12月30日 18時30分
https://news.nifty.com/article/item/neta/12161-moco-38851/
現在の最先端治療は自家培養表皮の移植
最近の皮膚移植は自分の皮膚を切り取って培養し、植皮するのが最先端医療のようです。
日本で唯一の自家培養皮膚を生産するための細胞や技術の提供を受けた富士フィルムの傘下企業「J-TEC(ジェイテック)」が自家培養皮膚「ジェイス」を生産しています。詳しい事はJ-TECさんのサイトに記載されているので是非お読み下さい。とても面白いですよ。
培養皮膚移植の歴史
読むのが面倒な方もいるでしょうから、私のはしょりまくった説明、ポイントを置いておきます。できるだけ間違わないようにまとめますが、齟齬が有ったときはどうかご容赦下さいね。
皮膚の培養に成功したのは1975年
1975年、アメリカのハーバード大学のハワード・グリーン教授らによって、人間の皮膚を培養することに成功しました。特殊な細胞である「3T3-J2細胞」を使って良好な培養環境が整った事が成功の要因でした。
重症熱傷の二人の子供への移植成功
1985年に重症熱を負った二人の子供に培養していた皮膚を移植、成功しました。重症熱傷ですから、ほぼ助かる見込みのないレベルに近い火傷だと思われます。しかしわずかに残っていた皮膚を培養して移植した結果、二人の子供が助かった訳です。ちなみに当時の事故、移植について触れたアメリカのPEOPLE.COMの記事がありました。
A Lucky Lab Accident Leads to the Discovery of Test-Tube Skin—and Saves Two Boys’ Lives
The three kids were just fooling around, exploring an unoccupied house in their Casper, Wyo. neighborhood, when they found cans of paint in a cupboard. They started playing with it, splashing some on the walls, some in a fireplace—and some on themselves in the process. Then, perhaps realizing that they might get into trouble, they stripped off their clothes and tried to wash off the evidence with a gasoline-based solvent. During that cleanup, one of them struck a match, and the room exploded like a Molotov cocktail. The boys—Glen Selby, 7, his brother, Jamie, 5, and Ricky Parras, 6—were almost incinerated. Burns—the vast majority of them third degree—covered more than 95 percent of their bodies. The boys were rushed to a Denver hospital, but Parras died two days later, and the Selby brothers were not given much chance to live.
後略
PEOPLE.COM:Posted on September 3, 1984 at 12:00pm EST
https://people.com/archive/a-lucky-lab-accident-leads-to-the-discovery-of-test-tube-skin-and-saves-two-boys-lives-vol-22-no-10/
By Cable Neuhaus and Sam Maddox
空き家で男の子3人がペンキでいたずら書きをしていたのですね。その際、ガソリン系の溶剤を使って落書きを消し始め、三人のうち誰かは判りませんが、マッチを擦ってしまって大爆発を起こしてしまった・・・。95%の熱傷とありますから相当酷い熱傷です。被害にあった3人のうち、6歳のRicky Parras(リッキー・パレス?)君は2日後に死亡し、7歳のGlen Selby(グレン・セルビー?)君と彼の弟である5歳のJamie(ジェイミー)君の兄弟だけが皮膚移植で助かりました。
記事後半に記載されていましたが、兄のグレン君はかなり危険な状態だったようです。結果的に助かったから良かった・・・と安易に言ってはいけないくらい、酷い痛みだたのではないでしょうか。今は元気で暮らしていると良いですね。
大変痛ましい事故でしたが、この移植成功が培養した皮膚を移植するという再生医療の発展をさらに後押しする事になったのは間違いないでしょう。
一国一企業への技術、細胞提供
自分の皮膚なら拒否反応を起こすことはありませんし、ドナーを待つ必要もありません。この培養皮膚の移植成功のニュースは世界的に話題となりましたが、日本ではまだ「再生医療」という言葉すらほぼ聞こえない時代です。しかしそんな中でも既に動き出していた企業がありました。それがJ-TEC(ジェイテック)株式会社さんです。
J-TECは熱心にハワード・グリーン教授に教えを請い、その結果、教授が「一国一企業にのみ提供する」と決めている特別細胞をJ-TECに譲渡してくれました。その結果、J-TECは日本唯一の皮膚培養技術を研究、製造販売出来るようになったのです。
その辺りの詳しいことはこちらをどうぞ。
先駆者グリーン教授を口説いた「本気」
開発者のグリーン教授は、この技術ライセンスを供与するのは1カ国1企業のみと決めており、これまでに、米国のほかフランス、イタリア、韓国などで承認、販売されている。日本で選ばれたのがJ-TEC。「資金も実績もないが本気であると信用してくれた」と小澤洋介社長は言う。
培養時に雑菌が混ざってしまうのを防ぐため、製造ラインの設計から建設、管理まで基準もない中、手探りで挑戦を続けた。ひとつクリアしても新たな課題を突きつけられる。商用生産開始の前に製造施設を新設したため、治験施設と同等性を証明しなければならないなど、思ってもみない障壁にぶつかることもあった。薬事法に則って認可を受けるため、設備、運用や維持管理、製造手法など、ほんのわずかな違いも認められない。
小澤社長自身、古巣のニデックで医療用機器を扱っていたとはいえ、医療製品の難しさを実感する。また、細胞シートは、細胞単体と異なって生体組織のため、凍結輸送はできない。振動や輸送時間、温度変化がどのような影響を与えるのか。物流の仕組みもイチから作らなければならなかった。
そして10年、「本気だ」とグリーン博士に宣言したとおり、09年には日本初の再生医療製品として提供を開始した。7年目となった今では知名度も上がり、大きな火災事故が重なった13年3月期には売上高も8億円を超えた。ここ2年ほどは5億円台で推移しているが初年度の1億円強からみれば、まずまず順調といえる。ところがこの間、見掛けの売上高だけでは測れない苦難が待っていた。
四季報オンライン:大化け創薬ベンチャーを探せより
富士フイルム傘下の再生医療企業、J-TECの新ステージ(上)
日本の再生医療の「開拓者」
小長 洋子http://shikiho.jp/tk/news/articles/0/121422/2
ちなみにこのグリーン・ハワード教授は2015年に亡くなっていました。素晴らしい技術を生みだし残してくれた事に感謝とそのご冥福をお祈りします。
自家培養皮膚「ジェイス」使用するには?
現在製造されている自家培養皮膚「ジェイス」を使用するには条件があります。それは重症熱傷、あるいは効果があるとされる生まれつきの「先天性巨大色素性母斑(あざ)」の除去手術においてのみ許可されるようです。熱傷にもあざ除去にも保険が適用されるようになっていますが、それでもかなり高価なようです。しかし日本には高額医療保障制度がありますから、負担はかなり抑えられるでしょう。
できる事は「傷を目立たなくすること」
様々な傷の種類やレベル、そして治り方などを勉強し、皮膚の再生医療にも触れましたが、たどり着いた答えは「一度付いた深い傷、大きな傷、火傷は消えない」ことです。しかし患部への皮膚移植を繰り返したり、患部の保湿により、その傷跡を目立たなくさせる事もできるようです。
なんだ結局「消せない」「消えない」じゃないかと思いますが、少しでも薄くできればそれだけできっと心が軽くなります。そしてその「少しでも消したい」気持ちがきっかけで私は「Bioil(バイオイル)」を見つけたのです。
手の甲に負った裂傷
多分もう10年は経つと思うのですが、私は大きな庭木の撤去をしていました。その際、枝で思い切り手の甲を負傷したのです。その時はただ「ぎゃー痛いっっっ!!」と涙目になる程度でした。別に肉や骨が見えたりするような傷ではなかったのです。
しかし傷が塞がったら、そこに残ってしまったピンク色の盛り上がった皮膚に気がついて、少なからずショックを受けました。そして「これってひょっとして消えないの??」とようやく消えない傷が手にできてしまったと認識したのです。自分で言うのもなんですがわりと綺麗めな手なので、消えないなんて!と、とても悲しかった。
今は「アットノン」という傷跡を消すとうたっている市販薬などがありますが、当時は「傷跡」を消すような薬はありません。手の甲を見る度に憂鬱な気持ちになっていました。そんな時、ふらっと入ったコスメショップにバイオイルのPOPが大きく貼られ、「傷跡を薄くする!目立たなくする!」「オススメ商品」として売られていたのです。
我ながら単純だし、乗せられやすいなあとは思います。しかし少しでも目立たなくなるなら!とすぐに買って帰りました。そしてその効果はありました。今はもう「凝視しないと見えない」レベルになったのです。傷を負った時の写真が有れば良かったのですが、流石にそんな写真は撮っていないので、今の写真を掲載。ご覧の通り遠目だとまずわかりません。
クローズアップしました。わかりますかね??
判らない人にヒント(笑)傷は円の中です。
スーパーヒントです。傷をなぞりました。
こんな程度で!という声が聞こえそうですが、薄くなったからこんな程度なのです。でも根本的にそこまで酷い傷ではなかったのかもしれません。ただお酒が入ると薄ら赤くなって浮かび上がるのでかすり傷程度ではなかったのは確かだと思います。何にしてもここまで目立たなくなったのはバイオイルのおかげだろうと信じています。
南アフリカ製のBioil(バイオイル)
というわけで、私の愛用品である南アフリカ製の「Bioil(バイオイル)」です。
Bioil(バイオイル)のHPもあるのでご覧下さい。
成分はご覧の通りです。
これらの成分がす〜〜〜〜っと皮膚に入って行き、肌の保湿をしてくれるのです。実際に塗ってみたら判りますが本当に「入り込む」って感じにオイルが消えて行くんです。詳しい事はHPに解説されているので一部引用します。
独自のデリバリー成分「ピュアセリンオイル™」の秘密
ピュアセリンオイル™は、有用成分を肌角質層の深部にスッと届けるための、バイオイルのカギとなる成分です。
バイオイルの特長である、オイルならではの「高い保湿効果」と「ベタつかず、サラッとした感触」を両立させるため、12年に渡る膨大な研究を経て独自に開発されました。 ベタつきがちで浸透力に欠ける植物由来成分(エモリエント成分)とビタミンA、E(製品の抗酸化成分)を、このピュアセリンオイル™が包み込みます。そして肌角質層の深部までスッと浸透させる、つまりデリバリーすることにより、優れた保湿効果と、ベタつかず、サラッとした感触の両立を実現しています。
ピュアセリンオイル™(エモリエント成分)とは、エチルヘキサン酸セテアリルとミリスチン酸イソプロピルの混合成分のことです。
http://www.bioil.jp/product/purcellin-oil/index.html
効能は「完治したキズのあとに」「完治したニキビのあとに」「乾燥による小じわを目立たなくする(効能評価試験済み)」「乾燥した肌に」とありますが、他に産前産後のストレッチマーク(いわゆる妊娠線)や急激な体重増加による皮膚のひび割れの改善にも良いそうです。
南アフリカ製です。
使い方は手に適量出して、気になるキズあとや乾燥の気になる場所に塗るだけです。ちなみに私はお風呂あがりにほぼ全身に塗っています。
オイルなので感触には好き嫌いがあるかと思います。あと匂いも独特です。でも「この匂いは絶対無理!」というようなものではないと個人的には思います。それにその匂いはいつまでも残りません。
ちなみに塗ったあとはあっという間に皮膚の中に入ってしまうのでべとつきは一切ありません。塗った直後はテカテカしてますし、ベタっとしてるので「うわああ!!」って思うかもしれませんがそのテカテカやベタベタはあっという間に無くなりますのでご安心下さい。
いつの間にか小林製薬が扱うようになっていました。比較的大きな日本の会社が扱うことで安心が少し増したかも。
バイオイル購入にあたってのご注意
バイオイルは日本製ではなく南アフリカ製です。商品は日本の代理店である株式会社ジャンパールが輸入・販売していますが、並行輸入品も国内では流通しており、それを使用したところ肌荒れが発生したという一部の声があります。
しかし、バイオイル自体が輸入品で世界中で売られている商品です。更に名前も日本では「Bioil(バイオイル)」海外では「Bio-oil」として売られています。そのせいで「偽物」と誤解されることがあるようです。
肌荒れが起こった原因として考えられるのは、輸出先の国ごとに多少の香料の配分が違うせいではないかという指摘がAmazonの口コミにありました。どちらにせよ、初めて使用する方は、店頭で試供品を貰って試すか、サンプルが無い場合は小さいサイズを購入してお試しした方が良いでしょう。
食べ物でも化粧品でもそうですが、「合う」「合わない」は個人差がありますから細心の注意を払って試してください。
最後にひとこと
もう何本購入したかはわかりません。でもこれを使うようになって蚊に噛まれた跡やニキビ跡が消えるのが早くなっている気がしています。そしてこれを冬場に使うと身体から粉が吹き出るような乾燥は起こりません(サボると粉が吹き出ますw)
もしも気になる傷跡があったり、乾燥が気になっているなら試しに使ってみて下さい。