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初心者向け|梅干しを漬ける方法と必要な道具とコツ

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我が家は毎年梅干しを作っています。と言いつつ、コロナ騒ぎもあり一年抜けました。でも1年だけとはいえ漬けないと落ち着かないのでまた再開しました。梅干し作りが得意というわけではないのですが、私でも漬けられるので、ぜひ1キロ、2キロからでも挑戦してくれる人が増えるといいなと思って、初心者向けの作り方の記事を作ることにしました。というわけで、なるべくわかりやすく記事を書くので参考になれば幸いです。

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梅干しを食べるべき理由

我が家では梅干しを絶やしません。常にあります。そしてそのおかげ?なのか腹痛を起こしたこともほとんどありません。食中毒騒ぎも起きたことがない。

口内炎ができたときも梅干しを食べます。すると思い込みかもしれませんが早く治る気がします。というわけで、もっと梅干しは評価されていいと思っている梅干し信者です。

実際、解明さrている梅干しの健康効果の高さには目を見張るものがあります。

梅干しの効果・効能
  • クエン酸の疲労回復効果
  • お腹の調子が悪いときに食べると整腸効果を発揮して、便秘や下痢を改善
  • 食中毒を起こす原因菌を増やさない制菌力や殺菌力に長けている
  • 梅に含まれている「バニリン」には脂肪燃焼効果あり(ホイル焼きで増える)
  • 平成11年に発見されたムメフラールには動脈硬化予防・血液サラサラ効果がある。(梅エキスに入っている)

ざっとあげただけでもこれだけあります。梅干しを食べない理由がないと思うくらいのメリットの多さです。

デメリット、注意点

ただし梅干しを食べるデメリットもあります。それは食べすぎると塩分過多になることや酸性が強いので空腹時には刺激が強すぎることがあることです。

でもそれらのことに気をつければいいだけですから、やはりメリットが大きいと思います。

市販の梅干しは高い

我が家は母か私が必ず漬けているので、梅干しを買うことはほぼありません。でも一昨年漬けていなかったために買うはめになり、その値段にびっくりしました。

まさか8個〜10個くらいしか入ってない梅干しが1000円以上するなんて思っていなかったのです。しかも味がはちみつ漬けなどが多くて、甘い梅干しが嫌いな私にすれば驚きの連続でした。

ちなみにアマゾンで発見した南高梅で国産の紫蘇、天然塩で漬けられた梅干しを調べてみると280gで1780円でした。た、たかい・・・。

こんな有様ですから、その価格にビックリすると同時に買うのがとてももったいないとしか感じません。というのも、10キロとか平気で漬けているので明らかに価格差がエグイのです。

しかし最近は漬けこむために使っていたカメの重さが辛くなってきました。一番大きいカメはもう倉庫の中にあり、使うことはありません。持ち上げられなくなりました。

そこで大きな容器を使わずに少量ずつ漬けるようになりました。今使っているのはプラスチック製の10リットルの容器です。これに小分けしてつけるようになりました。

ちなみに同じものはこちら。ちょうど漬けている最中のものがあったので。10Lのもの。

梅干し 漬け方 初心者

おなじものはこちら。

このサイズでも中に梅を漬け込み、重石を載せると大変な重さになります。なのでこのサイズにしました。5キロずつ漬けたい、おける場所があるなら15Lの容器を使うと良いでしょう。

大きめの容器にする理由のは、梅酢が上がってきたら溢れるてしまうからです。容器は余裕があった方が断然良いです。

梅干しを漬けるために必要なもの

ではここから、梅干し作りに最低限必要なものとその方法を記述していきます。

必要なもの

2キロの梅干しを作る前提のリストです。

  • 黄色く熟した南高梅2キロ
  • 粗塩300g
  • もみ紫蘇(市販品でもOK)
  • 容器(瓶なら4.2キロのものかそれより大きいもの。小さいものはNG)
  • 重石(梅と同量以上が必要です。2Lのペットボトル飲料や塩とか小麦粉でもなんでもOK)
  • 消毒用のホワイトリカー(容器やら梅の消毒に使います)
  • 土用干しで使うザル
  • 土用干しの後に保存する瓶(中の見えるガラス瓶が良いでしょう)

土用干しのためのザルはあるものを使えばいいです。ただし小さいと数が必要になるので、そこそこのサイズの竹ざるがあると良いでしょう。我が家のように多めに漬ける人は大きな丈ザルがあるとのちのち良さげです。国産品は高いですが、ベトナム製などの竹ザルもありますし、最近はプラスチック製のザルもあります。洗いやすそうでいいかも。問題は通気性と干している梅干しが張り付かないかだけですね。買ってあるので今度干したときにチェックするつもりです。

干した後の梅干しは取手のついた大きめのガラス瓶か梅干しの酸に負けないプラスチック製の漬物容器に保存すると扱いが楽になるでしょう。そんなわけで、今年はプラスチック製のザルを買いました。のちのち紹介します。

では必要な道具の詳しい説明と紹介。

南高梅

「南高梅」を用意しましょう。初めての人は1キロか2キロでやったほうがいいと思います。というのもいきなり沢山漬けるのは大変だと思うので、コツを掴むまでは2キロ程度でいきましょう。

サイズですが、Lから4Lまであります。Lが3.3cmから3.7cm、2Lが3.7cmから4.1cm、3Lは4.1cmから4.5cm、4Lが4.5から4.9cmです。

どーんと大きなものがいいと言う人は4Lでいいでしょうがかなりボリュームがあります。ちなみに我が家は小さすぎず大きすぎずなら2Lにしています。3Lも買ったことありますがちょっと大きかったので2Lがちょうどよかった。

うちが買ったもの。スーパーで買いました。自家用梅干しなんでこんなので良いのです。

粗塩

梅干しを漬けるために使う塩は、「サラサラ」の塩ではなく「粗塩」を使います。理由は「にがり(マグネシウム)」が含まれているからです。さらさらの塩は「精製」されているため「にがり」が含まれていないため、梅をつけた時に梅酢が出にくくなります。

その「粗塩」ですが、どうせなら国産の「粗塩」をおすすめします。ちなみに有名な「伯方の塩」ですがオーストラリアの海水から作られています。原材料をみるまでは「国産」と思っていたのでびっくりました。

国産の「粗塩」はいろんなメーカーから出ているのでお店で探してみてください。

うちはこれを買いました。瀬戸内、備前岡山の海水で作られた粗塩です。

赤しそ

梅干しが赤い理由は「赤紫蘇」と一緒に漬けるからです。その「赤紫蘇」は自分で洗って塩揉み処理するか、すでに塩揉みされている「もみ紫蘇」も売られています。

うちは以前は束で買ってきて塩揉みして赤紫蘇を用意していましたが、すでに処理されている「もみ紫蘇」があって試したらとても楽だったので今では「もみ紫蘇」を使うようになりました。楽が大切。

こういうのが店頭にあるので買うと良いでしょう。もちろん紫蘇を買ってきて作るのもありです。

梅干し容器

梅干しを漬け込むための容器を用意します。初心者におすすめなのはプラスチック製の2キロの梅干しをつけられる容器です。実物写真はこちら。熱湯消毒できるのもいい。

takeya 梅干し 容器 プラスチック 熱湯OK 日本製 made in japan

2キロ以上つけたい人は量に応じて適切なサイズの容器が必要です。2キロを漬けるなら4Lの容器、3キロ〜4キロを漬けるなら10L容器、5キロなら15Lの容器が良いでしょう。

ちなみに我が家は5キロを漬ける時は10Lの容器にそれぞれ半分、2.5キロくらいずつつけています。10キロつける時は10Lの容器に3.3キロくらいずつ分けて漬けます。

三つも邪魔だと15Lの容器に5キロでもいいですが、重くなるのであえて分けています。(重石を入れたら10キロ超える)重さは敵です。腰もやられます。

おなじもの。梅干しを漬けられるプラスチック容器はタケヤのものです。熱湯消毒もできるのはこのシリーズのみです。サイズはこれが最大です。

プラスチック製はちょっと・・・と言う人は、琺瑯の容器も良いでしょう。酸につよく、熱湯消毒もできます。ただし、琺瑯は衝撃で欠けるので扱いは慎重にしましょう。そして琺瑯自体が重いことも念頭においておきましょう。

野田琺瑯の日本製ストッカー。10Lのものです。

重石

梅干し作りに欠かせない重石です。大きな樽や瓶、カメにつける時はその大きさは特に問題ありませんが、漬ける梅干し容器の口が小さいと中に入りません。しかし今回なんと小さな瓶の中に入れることのできる重石を発見して買いました。それがこちらです。

重石 瓶に入る 日本製 made in jaoan

中には重石本体と折り曲げられる蓋も入っています。これ考えた人天才だ・・・。

おなじもの

ちなみにこれを買う前は、カメやタルを使って梅干しをつけていたので、中蓋として大きな平たいお皿を梅干しの上に置いて、その上に塩やお砂糖、小麦粉、ペットボトルなどを積み上げて重石にしていました。塩はなかなか扱いやすくていいです。

ちゃんとした?重石が欲しい人は売られているのでそれらを買うと良いでしょう。

梅干しを漬ける手順

では次に手順です。

  1. 南高梅を洗ってヘタを取る
  2. ざるにあげて、完全に乾かす(夜に洗って翌日か翌々日に漬ける)
  3. 消毒した容器に梅と塩を入れ、重石を乗せる(梅酢が出るまで毎日チェック、カビの監視)
  4. 梅が梅酢に沈むくらいまで梅酢が上がるのを待つ。(4、5日)
  5. 揉み紫蘇を入れて、カビないように監視しつつ保管。
  6. 8月の三日三晩晴れる日に土用干し
  7. 保存容器に移す

やることはこれだけです。ではこの後はそれぞれの手順における注意点や留意点をあげていきます。

南高梅を洗う前にすること

お店で売っているものにしろ、通販で買うにしろ、梅が均等に黄色く熟していることはなく、大抵バラバラです。でもばらついていると梅干しの仕上がりにばらつきが出てしまうので、漬ける前に「色分け」して少しずつ漬けていくのをお勧めします。もちろん「バラバラでもいい」人はそのまま漬けても問題ないです。ただ未成熟の梅は梅酢が出にくいので全体的に黄色くなるまで必ず待ちましょう。

今回2キロの南高梅をお店で買ってきましたが、やはり色がバラバラでした。なので「黄色いもの」と「緑が多いもの」を1キロずつに分けました。写真でも熟し具合に差があるのがわかると思います。

「黄色い」ものは先に洗って漬けます。でもまだ緑色が強いものは1日から2日置いて「追熟」させます。同じような色にすることで均等な仕上がりになるので、やはり追熟がおすすめです。

南高梅を洗う

お水できれいに洗います。大きなボウルに水を入れながら優しくすくい上げるようにして洗います。乱暴に扱ってはダメです。熟しているので傷をついてしまいます。

水に漬けるかどうか問題

水に浸けて灰汁をとれと買いている書籍もありますが、黄色く熟していれば水につけておく必要はありません。

ヘタをとる

爪楊枝で梅のへたを取り除いていきます。念のため触れておきますが、ヘタを取ったら水につけないでください。ヘタをとったところから中に水が入っていますので入れちゃだめです。

ヘタをとったら、一つずつきれいに綺麗なフキンかキッチンペーパーで拭き取って、ザルかボウルにいれて重ならないように並べて最低一晩は乾燥させましょう。水分が入っているとカビの原因になるので必ず水はきれいに拭き取ってください。

消毒した容器を準備する

梅干しを漬ける容器はしっかり消毒してください。今回使ったのは「TAKEYAの梅干し瓶」で熱湯消毒もできるプラスチック容器です。

消毒方法は二つあります。熱湯消毒かアルコール消毒です。熱湯消毒がお金がかかりませんが、火傷の危険があります。なので安全にしたいならホワイトリカーで消毒しましょう。小さいサイズもあるのでそれを使うと良いでしょう。うちはこれを使いました。

ガラス瓶は熱湯消毒できるものなら熱湯をかけて消毒しましょう。でも熱湯消毒できるかわからない、熱湯はダメな場合もあるので、その場合はホワイトリカーを中に入れてシェイクして消毒するのが手軽で良いと思います。我が家は耐熱温度がわからないガラス瓶ではそうしていました。

ホワイトリカーでの消毒よりやはり熱湯消毒したいなら、あくまでも自己責任でですが、使いたいガラス容器にあらかじめお湯を掛けて温めてから熱湯を掛ける方法もあります。温度差があると割れますが、容器の温度を上げておけばおそらく大丈夫・・・という理屈です。もう一度申し上げておきますが「自己責任」でお願いします。

漬け込む前の梅を消毒する

では一晩たって乾燥した梅を漬けます。その前に一工夫します。ボウルにホワイトリカーを適量入れて、漬ける前の梅干しをなじませます。ボウルでコロコロと転がせば良いので簡単です。こうしておくと梅の表面がアルコール消毒されて、カビ予防になりますし、塩との馴染みもよくなります。ちなみにホワイトリカーの量は梅の表面が濡れる程度でOKです。

梅と塩を交互に入れて漬け込む

準備した容器に梅と塩をいれていきます。均等にホワイトリカー消毒した梅を並べては粗塩をふりかけて重ねていきます。用意しておくのは梅と分量の塩、そして入れる梅干し容器です。

ホワイトリカーを入れてシェイクして消毒した梅干し瓶。

梅をおき、塩をかけ、梅をおき、塩をかけとくりかえしていきます。

梅と同量以上の重石を乗せる

梅酢を出させるためには漬け込んだ梅の上に重しを乗せます。今回は初めて買った容器ないに入ってしまうおもしです。これを見つけたとき試したいと即買ってしまいました。

箱の後ろ。コンパクトな重しと重しを乗せるための中蓋。折れ曲がるようになっているものです。

二つ折りなら中に入る。

中に入れてみた図。ぴったりですね。でも重石の重さは1キロなので足りない。2キロつけるので最低2キロ欲しいわけでこの上にさらに重石が必要でした。

重石 日本製 折り畳み

今回うちは1キロからスタートしたので梅と塩を入れた容器に1キロの重石のみを入れました。容器の中に入る重石と蓋がいい感じになっています。これで一晩寝かせます。

ここで注意点。この梅干しを漬けているとき、2Lの梅を使いました。そして二日にわけて漬けたので、重石が中に入らないというトラブルはありませんでした。しかし3Lの南高梅2キロを漬けようとしたとき、中蓋が入らない事態に。

なので、この容器を使うときは2Lの南高梅にするか、3Lの梅なら1キロずつに分けて二日掛けて漬け込みましょう。中蓋と重石が入らないので。

梅干し 重石

梅酢が上がってくるのを待つ(一番重要)

こちらは漬けた翌日。透明な梅酢があがってきました。でも梅が浸かってないので1日に数回揺さぶって梅酢を馴染ませます。梅酢は強烈な殺菌作用があるのでカビ防止のためです。梅が乾燥しないように梅酢がかかるようにしてください。

梅干し 梅酢

翌日、残りの一キロの梅を追加しました。ちょうど入り口部分まで重石がきました。

中身が2キロの梅で1キロでは足りないのでその上に2リットルのペットボトルを乗せて一晩おきました。重石が3キロってことですね。

すると翌日は下がってペットボトルが入らなくなっていたので、容器の間口に入る瓶に交換してまた一晩おきました。ちなみに載せたのは去年作った梅酒を詰め替えた瓶で、2キロ以上あったと思います。

その翌日、もうすっかり梅が梅酢の中に浸かっていました。

ここまで梅酢が上がれば重石は1キロで大丈夫なので、梅が潰れてしまわないように上乗せしているペットボトルなどは外しましょう。このまま沈殿している塩が溶けるまでこのままにします。(1週間から2週間はかかるかな?)

もちろん毎日カビが出ないように監視しましょう。容器を揺さぶって梅酢が満遍なく行き渡るようにするのが肝心です。

梅酢が上がらない

梅干し作りの要の作業は梅酢をたっぷり出すことです。というのも梅酢がしっかり出て梅が浸かっていればカビの心配はほぼないからです。

しかし梅酢がうまくでないことがあります。その理由は、大きく分けて三つあります。

梅酢が出ない原因
  1. 梅が古い、熟していない(水分が少ない)
  2. 塩が少ない(減塩のために少なくしていると出にくい)
  3. 重石が軽すぎる(最低でも梅の重さと同じ、できれば2倍はあった方がいい)

梅がまだ未成熟で緑っぽかったり、水分が少ないなどの梅の質のせいで梅酢が出ないことがあります。続いて、重石の重さが足りないときも出ません。やはり2キロ漬けるなら2キロ以上の重石が必要です。それも均等に重みがかかるようにお皿などを乗せて重石を乗せるようにしましょう。

そして減塩梅干しを作ろうと塩が少なめにしても梅酢は出にくくなります。なので減塩梅干しを作るときは重めの重石にして、さらに出てきた梅酢を常に梅にかかるように毎日くるくる回して世話をしてやるしかないでしょう。

減塩したいなどの目的がない場合は、重石を増やして梅酢が出るのを待つか、それでも出ない場合は市販の梅酢を買ってきて入れてしまいましょう。

6月、7月の時期であればスーパーの店頭によくおいてあります。なければ通販でも。

赤紫蘇を入れる

梅酢があがったら、市販の赤紫蘇を買ってきて投入。もちろん、紫蘇を買ってきて自分で洗って塩揉みをしてアクを抜いて全て自分で作ることもできますが、初心者はその作業だけでうんざりすると思うので、まずは市販の紫蘇で手軽に初めての梅干しを完成させることを一番の目的にした方がいいと思います。

紫蘇の量は売られているパッケージに記載されていると思いますが、1キロ用や2キロ用がありますので梅干しの量に合わせて買ってください。

便利な時代になりました。

紫蘇を入れた時の写真は撮り忘れてしまいありません。次の年に撮ろうと思います。

赤紫蘇を作る

紫蘇も自分で作りたい人は、束で売られている紫蘇を買ってきましょう。しかし相当な手間ですから覚悟して挑戦してください。売られている紫蘇は1束で2キロくらいの量が作れます。というわけで、用意するのは紫蘇1束とその量の20%分の粗塩が必要です。例えば、赤紫蘇が200gだったら、40gですね。

まず、買ってきた紫蘇から一枚ずつ葉を摘みます。この時、綺麗な葉を選ぶようにしましょう。萎れていたり、色の悪いものは取り除きます。

葉を摘めたら、大きなボウルに入れて水洗いします。この時、葉を破らないように優しくあらいましょう。そして洗った後は十分に乾燥させます。水分が残っているとカビの原因になるからです。非常に手間ですが、一枚ずつザルに広げて置いておくと良いでしょう。

その後、乾燥した紫蘇に綺麗に洗ったら大きなボウル(一番大きな鍋で代用するのもあり)に入れて用意した塩の半分を入れて丁寧に揉み込みます。すると細かい泡まみれの赤紫色の汁が多量に出てきます。これは灰汁なので、しっかり絞りましょう。そして残りの塩を入れて再び揉み、出てきた灰汁をしっかり絞ります。

最後に、梅を漬けて上がってきた梅酢を1カップほど取り出して、紫蘇に馴染ませます。すると綺麗な赤い色に変わるので、それを漬け込んでいた梅干し容器に全て戻しいれます。

そして再び重石をして天日干しの日をまで冷暗所に保存します。この時点で時期は6月末から7月の頭で梅雨の最中でしょうから、カビが発生する危険があるのでしっかり見張りましょう。

三日三晩の天日干し

7月後半から8月にもなれば三日連続晴天続きの日があるでしょうから、その日が来たら「天日干し」をします。

大きいざるにひとつずつ並べて、太陽に当たる場所にならべましょう。うちはベランダに段ボールを置いてその上において早朝から太陽に当てています。(東向きのベランダなので)

1日目

まず、一日目は写真のように干して、夜は梅酢の中に戻します。

梅干し 天日干し 2020年

二日目

早朝から干します。一日日差しが当たる場所に干せる方はそこで、うちはベランダです。そして夜は雨の不安がなければそのままベランダにおいたままにします。梅酢には戻しません。

夜になり気温が下がると夜露が発生し、梅干しがしっとりする効果を発揮するので夜も干しておくのです。ただし、最近はゲリラ豪雨もあるため、不安のある人は夜は室内にざるごと取り込んでおいても良いでしょう。

雨に打たれてしまうとその処理が面倒ですから、夜露を諦めて室内干しでもいいと思います。ちなみに雨に降られてもすぐに水で洗ってしっかり水気を拭き取って太陽にたくさん当てて干してやれば問題ありません。捨てなくても大丈夫です。

三日目

再び、早朝から日差しで干して、また夜露にさらして、四日目の朝、取り込めば完了です。

梅干しを干せない、干せなかった

「天日干し」は梅干しを作る過程で一番面倒な過程だと思っています。というのは、雨の降らない三日間を選ぶこと、そして三日間の作業、ざるに並べる手間など、量が多いほど疲れます。その上、天候が悪くて、仕事の都合もあって8月に干せなかったということもあります。

家に庭がない、ベランダに日は当たるけれど排気ガスが気になる住宅環境では干せない人もいるでしょう。そんな時はすっぱり諦めて「梅干し」ではなく「梅漬け」として食べるのもありです。

干さない梅だって食べられます。ただし、私の経験では、味はちょっと尖っている印象です。(梅雨明けがないままで結局干さなかった年の味)やはり干すとまろやかな味になります。塩の刺々しい辛さはなく、酸っぱさもまろやかです。

室内干し

外に干せないけどやはり干したい、という人は日の差し込む窓際において干すのもありです。室内でも干したといえます。

どちらにしても「干したい」なら「干せたかな」程度の認識でいいと私は思います。「うまく干せなかった」とか「雨で干せなかった」などくよくよしなくていいです。あくまでも楽しく作りましょう。

一度作れたらきっとまた作りたくなるのが梅干し。なので「今年は干せなかった〜」と笑って「梅漬け」として食べちゃえばいいのです。それでもやっぱり「干したい」なら、真冬になる前までに、晴れの日に三日三晩干せば「梅干し」になれますからその日を待ちましょう。

保存

三日三晩、梅を干せたらもう完成です。食べることもできます。

ざるに干していた梅干しを保存容器に移しましょう。容器はガラス製の瓶やカメでいいと思いますが、重くて扱いにくいカメよりも、取手のついたガラス瓶が扱いやすいと思います。

食べごろですが、味が落ち着いてくるのは半年後くらいなので、年が明けてから食べるのが美味しいかも?もちろん出来立ても美味しいのですが、こればかりは好みなので。よく言われるのは3年くらいたったものが美味しいとか。

写真は2020年に作った梅干し。これだけ残ってます。たしかに今とても美味しい。

梅干し 2020年

おすすめの梅干しの本

梅干しを作るなら一冊くらいその手引きになるような本があると心強いと思います。そこで私の持っている本を一冊。

藤巻あつこ 梅干し 作り方 方法 梅干し・ウメ酒・うめ料理Q&A カビ対策 カビた

大正10年生まれの藤巻あつこさんの著書です。梅仕事歴がなんと70年を超える超ベテランで、その実力を見込んで料亭のご主人からもらった400年前の梅干しがあるそうです。

そんな藤巻さんのこの本には、基本的な梅干しの漬け方だけでなく、梅干しを使ったお料理や梅酢の使い方、デザートの作り方、そして梅エキスの作り方まで載っています。

梅エキスはとても興味があるので一度は作ってみたいのですが、ジューサーがないので躊躇っています。でもやっぱり作ってみたい。

この本には梅干しがカビたときの対処法も詳しく載っているので、本当におすすめです。というかこれがあれば、私の記事を読む必要もないかな。

ちなみに藤巻あつこさんの果実酒の本も持っています。これもあると良いですよ。

藤巻あつこ 果実酒、花酒、薬用酒BOOK 183種 レシピ 自家製 グラフ社

これだけたくさんのレシピが入っているのは他にはないかも?

最後にひとこと

梅干しの消費が減っているそうですが、高いから買えないというのも理由のひとつじゃないかと思っています。なのでせめて南高梅の栽培が減らないように、私はこれからもせっせと作ろうと思います。

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