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ゲノム編集食品の表示義務へ|遺伝子組み換えとゲノム編集の違いとその問題点

ゲノム編集食品 表示義務 ニュース考察
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遺伝子を効率的に改変した「ゲノム編集食品」に表示義務を付けることを政府が検討しはじめています。理由は2019年夏から「ゲノム編集食品」が解禁されて、市場に流通しはじめるからです。これは消費者の中に不安を覚える人や食べたくない消費者の権利保護のためで、喜ばしい動きです。しかし「ゲノム編集食品」と「遺伝子組み換え食品」の違いなどが判らないし、問題もありそうなので調べました。

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ゲノム編集食品の表示義務検討

まずはソースをどうぞ。

「ゲノム編集」食品、表示義務化へ 政府が検討

生物の遺伝子を狙い通りに効率よく改変できる「ゲノム編集」技術を使った食品に、同技術を使ったとする表示の義務を政府が検討していることが23日、分かった。ゲノム編集食品は今夏にも解禁され、市場に流通する見込み。消費者へ適切な情報を提供し、懸念を払拭する狙いがある。

ゲノム編集食品については、厚生労働省の専門家会議が18日に報告書をまとめ、開発者らは同省の調査会に情報を届け出るだけで販売できるようにした。調査会に報告する内容は、食品の品目・品種名、ゲノム改変などだが、食品への直接表示については「管轄外」として報告書に記載されなかった。

しかし、関係者によると、消費者団体などから「発展途上の技術で不安」などの意見が寄せられており、消費者が適切に選択できるように表示を義務化することも含め、厚労省と、表示を管轄する消費者庁などが協議しているという。

ゲノム編集技術の一環である「遺伝子組み換え」の食品については、平成13年から表示を義務化。対象は大豆、トウモロコシ、ジャガイモなど8種類の農産物と、これらを原材料とした加工食品に限定されている

ただ組み換え以外のゲノム編集は、自然界で起こる突然変異と区別が付かないことから、ゲノム編集食品の表示の義務化には、抵抗する意見もある。

組み換え食品の場合、欧州では全ての食品に表示を義務付けているほか、欧州司法裁判所が昨年7月、ゲノム編集の品種は全て遺伝子組み換えとして規制する判断を示している。

一方、米農務省は昨年3月、「従来の品種改良の時間短縮になり、農家に必要な品種をもたらす」とゲノム編集のメリットを強調し、「規制を行うことはない」と表明している。

後略

産經新聞:2019.3.23 18:06

「ゲノム編集」食品、表示義務化へ 政府が検討
生物の遺伝子を狙い通りに効率よく改変できる「ゲノム編集」技術を使った食品に、同技術を使ったとする表示の義務を政府が検討していることが23日、分かった。ゲノム編集…

恥ずかしながら「ゲノム編集食品」と「遺伝子組み換え食品」は同じと思っていました。

日本国内の状況

この記事を書いている時点で、日本国内では「ゲノム編集食品」は流通していませんが、「遺伝子組み換え食品」は流通しており、その表示は産經新聞の記事にもある通り、義務となっています。

対象作物は、大豆、じゃがいも、なたね、トウモロコシ、わた、てんさい(砂糖大根)、アルファルファ、パパイヤの8品目、そしてその8品目を材料として作られた食品添加物として、キモシン、α-アミラーゼ、リパーゼ、プルラナーゼ、リボフラビン、グルコアミラーゼ、α-グルコシルトランスフェラーゼの7品目が表示義務を課されています。

これらは平成14年(2012年)3月現在、安全性の確認され、流通、販売が認められているものになります。

詳しくは厚生労働省が公開している消費者向けのパンフレットをどうぞ。

遺伝子組み換え食品の安全性について(pdfファイル)

既に流通している遺伝子組み換え食品

食品を買うときに「遺伝子組み換えでない」という表示を見て、お豆腐を買ったりしている人も多いでしょう。しかしその原材料に含まれていることもあり、実際には避けられていません。

例えは牛の飼料として輸入されているトウモロコシに「遺伝子組み換えでない」という表示義務はありません。となるとその牛を食べたり、その乳を飲むことで遺伝子組み換え食品を摂取しているということになります。

更に醤油などの加工食品には表示義務がありません。となると特に記載が無ければほぼ入っていると考えて良いでしょう。このように日本国内には既に「遺伝子組み換え」の食品が様々な形で流通しているのが現状です。

遺伝子組み換え食品とゲノム編集食品との違い

遺伝子組み換え食品は、対象の食物に新しい性質、例えば、害虫や除草剤に強い性質や長期保存できる性質などが加えられたものです。加える性質の元は、他品種のものであることもあります。

ゲノム編集食品とは、対象の食品のDNAの塩基配列に直接、害虫に強い性能を加えたり、寒さに弱い性質を無くしたりするなど、まさにピンポイントで編集したものです。

具体的にはどんなものがある?

一体どんなものが流通するのか調べました。すると養殖しやすいように暴れないマグロや時間が経っても黒くならないマッシュルーム、血圧上昇を抑えるトマトなどがゲノム編集された食品で、この夏から流通すると思われます。

例えばこちらのマダイ。京都大学などの研究チームが、筋肉の成長を止める遺伝子をゲノム編集技術で壊し、従来の1.2倍の筋肉をつけるマダイを誕生させました。効率的な養殖ができると期待され、縦に並べてみると、その大きさがわかります。
一方、こちらは血圧の上昇を抑える物質を豊富に含むよう、改変されたトマト。高血圧に悩む人用に開発され、このトマトを食べれば、僅かな量で効果が期待できるように開発が進んでいます。

Q.いろんなものが出来ているのですね?

これだけではありません。時間が経っても黒くならないマッシュルームや、たくさんとれるコメ、そして養殖しやすいように暴れないマグロ。こうした水産物や農産物は、いずれもその生物が持つゲノムを編集して、生み出されました。

「ゲノム編集食品 新たな流通ルールは?」(くらし☆解説)より

「ゲノム編集食品 新たな流通ルールは?」(くらし☆解説)
厚生労働省の専門家会議は先週、ゲノム編集技術で生まれた農産物や水産物の新たな品種... #nhk_kaisetsu

古くから行われている品種改良

しかし品種改良は昔から行われています。その古くから行われていた品種改良とは「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集」はどう違うのでしょうか。違いを調べました。

変わり種を待つ

恐らく一番古い品種改良です。ただ、自然界な突然変異で他の種子と違う特徴を持った「変わり種」が出現することを待つだけです。

交配

種子を交配させる方法です。例えば、寒さに強いが美味しくない実のなるめしべと美味しい実がなるが寒さに弱いおしべを受粉させて、「寒さに強くて美味しい実のなる」種を作り出す方法です。この作業は非常に手間と時間が掛かりますが、遺伝子技術の無い時代の主流でした。

放射線照射

変わり種が出来るのを待ったり、交配を繰り返して良い種を気長に作るのではなく、種に「放射線を照射」して人為的に突然変異を起こす方法です。「交配」による品種改良も人の手が掛かっていますが、より短時間でできる技術で、ゴールド二十世紀梨などがよく知られています。

放射線照射による農作物の品種改良(放射線育種) (08-03-01-01)

放射線育種場では、放射線照射による突然変異の誘発技術開発、突然変異を利用した育種素材の作出及び変異体の遺伝子解析を重点課題として、種子及び栄養繁殖性作物、果樹、林木等、木本性作物、花卉等、様々な作物を対象として研究を行っている。
放射線照射施設は、ガンマーフィールド(半径100メートルの屋外照射施設)を主体として、組織、種子、植物個体あらゆる条件下における照射に対応でき、これまで多くの有用変異体作物を作出するとともに、全国からの依頼照射によって活用されてきている。

近年の主な成果では、黒班病耐病性ナシ「ゴールド二十世紀」「寿新水」「おさゴールド」、米アレルギー性疾患を対象とする「低アレルゲン米」、腎臓疾患に要求される「低グルテリン米」、この他常緑芝、花の変異体等、多くの品種を作り出している。放射線育種は、今後さらに多様化する農作物の要請に応える重要な技術分野として期待できる。

原子力百科事典より

放射線照射による農作物の品種改良(放射線育種) (08-03-01-01) - ATOMICA -

このように従来行われていた品種改良は、個別の種が突然変異を起こすのを待ったり、交配できる品種同士を交配させたりするなど、遺伝子に直接何かを行うものではありません(放射線照射は遺伝子に変化を起こさせる外的な行為ですが、切り取ったり、加えたりしない)

遺伝子組み換え、ゲノム編集の実害例

「遺伝子を直接組み替えたり、編集した食べ物を大丈夫なのか?」これが消費者の疑問、不安です。そこで、実害の有無を調べました。

アレルギー症状を引き起こした大豆

厚生労働省が公開している資料の中に、遺伝子組み換えを行った大豆によりアレルギーが起こった事例が記載されていました。

ある企業が、大豆の栄養価を高めるために、ブラジルナッツのDNAを入れてみたところ、アレルギーを引き起こすことが分かり、開発が中止されたという事例があります。

しかし、ブラジルナッツが一部の人にアレルギーを起こすことは、既にわかっており、はじめから十分予想できたことです。これをきちんと確認し、商品化をとりやめたという点において、安全性評価システムが有効に働いたことを示しています。

参考文献 ”Identification of a Brazil-Nut Allergen in Transgenic Soybeans” (JULie A. Nordlee et al., The New England Journal of Medicine, VOL.334, No.11, March 14, 1996)→文献の概要(English only)

遺伝子組み換え食品Q&A
https://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/qa/qa.html#%EF%BC%A4%EF%BC%8D%EF%BC%94

ブラジルナッツとは、マカダミアナッツに似たナッツで古くから食用として食べられている一般的な食物です。

wikipedia:ブラジルナッツ

ブラジルナッツは、サガリバナ科の高木(ブラジルナットノキ、ブラジルナット[2]、ブラジルナッツノキ:Bertholletia excelsa)、またはナッツとして食用にされるその種子である。

ブラジルナッツ - Wikipedia

目的は栄養価を高めるための遺伝子組み換えでしたが、そのために使ったブラジルナッツがナッツアレルギーを起こす可能性があるのは当たり前です。今では流通しなくなっていますが、作った企業にはあまりにも無神経というか、想像力のない研究者だったのだろうなと思いました。

飼料用認可の遺伝子組み換えトウモロコシが流通した「スターリンク事件」

アメリカで「飼料用」として認可された遺伝子組み換えトウモロコシ「スターリンク」が食用として流通してしまった事件です。

詳しくはwikipediaへ

wikipedia:スターリンク事件

日本では飼料としても食品としても未認可だったのに、日本で検出されて回収騒ぎを起こしていました。しかしこの事件の報道を目にした記憶がありません。決して小さな扱いにするようなことではないと思うのですが、大きく報じられなかったのでしょうか。

問題点

効率よく食料を生産できれば、世界で飢えている多くの人が助かるのは事実です。しかしその為に行った「遺伝子組み換え」「ゲノム編集」が、環境、品種、健康に与える影響、そして種子を民間企業が寡占する危険性などが危惧されています。

環境への影響

種や花粉は、風に乗って飛んだり、動物の餌となって糞となって、世界中へ運ばれます。そして新しい場所で増殖し、在来種を駆逐する可能性が考えられます。これがいわゆる「遺伝子汚染」です。事例としては、メキシコで栽培されているトウモロコシがその汚染被害を受けているという報告をネイチャーが公開していました。

トウモロコシ品種多様性の中心地であるメキシコにおいて遺伝子汚染

昨年(2001年)、メキシコの辺境2州(オアハカ州とプエブラ州)で農民が所有していた伝統的なトウモロコシの品種が遺伝子組み換え(GM)トウモロコシのDNAに汚染されていた事をメキシコ環境省と『ネイチャー』誌に掲載された調査論文(1)が報告した後、論争が沸き上がった。

後略

食糧第一: トウモロコシ品種多様性の中心地であるメキシコにおいて遺伝子汚染

紛れ込んだ組み替えトウモロコシは害虫特性や除草剤特性を持っており、それがメキシコの土地に残存してしまう可能性が問題視されています。

品種への影響

本来組み合わせできない種子を掛け合わせた結果、その種子が本来持っていた性質を失う可能性や持っていなかった危険な性質を持つことが危惧されています。例えば、沢山なっていた実が1つしかならなくなったり、極端に小さな実しかならなくなることなどです。

人体への影響

遺伝子組み換え、ゲノム編集された食品を食べた結果、人体への影響を及ぼすと不安を覚える人が多く、実際私も不安を覚えていますが、今のところは明確な有害事例はなく、遺伝子組み換えトウモロコシに「発ガン性があった」と発表されたフランス人研究者の論文も、第三者の反証によってその研究の杜撰さが明らかになり、問題となりました。

ただ、長期的な影響はどうなるのかという問題は常に付いて回ります。しかし仮に有害な性質が発現したとしても、その根拠が「遺伝子組み換え」「ゲノム編集」と言い切ることは非常に難しいのが現状です。それは作物を植えている土、使っている水によっても種子や作物は影響を受けるため「絶対に遺伝子組み換え(ゲノム編集)が原因である」と言えません。

結局は、長期間に渡って遺伝子組み換え、ゲノム編集された食物を植え続け、食べ続けた結果、何かが起こるのを待つしか出来ないのでしょう。

経済への影響

種子の話と言えば必ず指摘されるのが「モンサント」などの巨大な種子産業の品種支配、独占問題です。モンサントがどういう企業かを簡単に理解するには、彼らの開発した製品を見ればわかります。

彼らが最初に莫大な利益を得たのは、自然分解されずに生物濃縮される「DDT」という有害な殺虫剤です。そして次にベトナム戦争で使われて甚大な被害を起こした「枯れ葉剤」で更に多くの利益を得ました。それ故にモンサントは、世界中から蛇蝎のごとく嫌われている企業ですが、最近力を入れているのは種子産業です。

世界の人々が危惧しているのは、モンサントが作り出した遺伝子組み替え種子が母国の在来種を駆逐、あるいは変化させて、最終的にモンサントの種子を買うしかない状況となったりすることです。食料を支配するということは世界を支配することだと、様々な国で「モンサント糾弾デモ」が行われているのはそのためです。

モンサントという企業の問題を取り上げた映画がありました。未見なので近々見ようと思います。

モンサントの不自然なたべもの

予告動画もあります。1分55秒と短いです。

映画『モンサントの不自然な食べもの』予告編

日本の消費者に出来ることは「選択」

今回、遺伝子組み換え食品であることやゲノム編集食品であることを表示することが義務化される話が出ていることは救いです。

食べたくない消費者は「遺伝子組み換え食品」「ゲノム編集食品」という記載のある食品をただ買わなければ良いのです。そして気にしない人は食べれば良い。ただそれだけです。

食べるか食べないか、それは消費者の選択です。

最後にひとこと

結局現段階では安全なのか危険なのかわかりません。しかし私は食べない選択をしたいので、国によって「ゲノム編集食品」であると表示を義務づけ、厳格に運用してくれることを祈ります。

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