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ながら運転2回で免停、事故で一発免停|道路交通法改正が厳罰化へ

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車の免許を持っているものの、長年運転していないのでペーパードライバーです。なので「ペーパードライバー講習」などを受けてからでないともう運転することはないでしょうが、道路交通法が改正されることは知っておかなくてはなりません。というわけで、令和元年(2019年)12月1日より変わる新しい道交法の改正について取り上げておきます。

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増加している「ながら運転」による事故

携帯電話等を使用しながら運転して起こる事故が増加しています。警察庁の公開している資料によると増加の一途をたどっており「ながら運転」を止めるよう訴えています。

やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用

平成30年中の携帯電話使用等に係る交通事故件数は、2,790件で過去5年間で約1.4倍に増加しており、カーナビ等を注視中の事故が多く発生しています。また、死亡事故率を比較すると携帯電話使用等の場合には、使用なしと比較して死亡率が約2.1倍でした。

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/keitai/info.html

携帯電話、スマホ使用中の事故が明らかに増えていますし、死亡率も高い。これは看過できない状況です。

悪質な「ながら運転」による死亡例

ネットの「漫画」を読みながら運転していた男が前方をバイクで走行中だった女性に追突した事故がありました。ソースはこちら。

「ながらスマホ運転」厳罰化を 妻失った夫の願い 事故1年を機に被害者の会設立

新潟県南魚沼市の関越自動車道で昨年9月、バイクを運転していた同市の会社員、井口百合子さん=当時(39)=が、スマートフォン(スマホ)で漫画を読みながらワゴン車を運転していた元運転手の男に追突され死亡した事故が発生してから1年が経過した。百合子さんの命日となる10日、事故現場で花束をささげた夫の貴之さん(47)は「二度と同じような事故が起きてほしくない」と、被害者や遺族からなる会を発足。「ながらスマホ運転」の厳罰化や危険性を周知する活動を行っていくという。(池田証志)

異例の判決
 新潟地裁長岡支部が先月言い渡した判決などによると、夏休みにツーリングへ出かけた井口さん夫婦を悲惨な事故が襲ったのは、昨年9月10日夜。運送業務のために男が運転していたワゴン車は事故当時、時速約100キロで走行。ドライブレコーダーには追突の約16秒前から百合子さんのバイクの尾灯が映っており、前方を注視していれば、防げたはずの事故だった。
 岩田康平裁判官は「一瞬の不注意による事故とは一線を画する、特に危険で悪質な運転」として、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で懲役3年の有罪判決を言い渡し、その後確定。同罪で問われた交通事故の判決としては異例の厳しさだった。

後略

産経新聞:2019.9.20 12:00

https://www.sankei.com/premium/news/190920/prm1909200002-n1.html

犯人の名前の入った別のソース。

ながらスマホ事故で実刑 運転中に漫画、女性死亡

新潟県南魚沼市の関越自動車道で昨年9月、スマートフォンで漫画を読みながらワゴン車を運転し、バイクの女性をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた下山公堂被告(51)に、新潟地裁長岡支部は7日、懲役3年(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡した。

日本経済新聞: 2019/8/7 19:25

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48330560X00C19A8CC1000/

川口百合子さんをひき殺しておきながら、犯人の下山公堂は当初「わき見運転」だと主張していました。しかしながら、ドライブレコーダーには「スマホ漫画」を読みふける姿が映っており、虚偽であったことが判明。悪質であるとして懲役3年の実刑判決が出されて確定しました。

遺族ではない私でも「たったの3年?」と憤りを感じる判決です。車を運転している最中に漫画を読むとどうなるのかは子供でも想像できることです。となれば、遺族であるご主人が訴えるように「危険運転致死罪」を適用してしかるべきではないか。

「ながら運転」による悲惨な事故は車だけではありません。自転車を左手にスマホ、右手に飲み物、そして耳はイヤホンという状態で運転していた当時女子大生の女は歩いていた77歳の女性を死亡させました。この事件は2017年の12月に起こった事故ですが、忘れられないほど酷い。念のためにソース。

左手にスマホ、右手に飲み物、左耳にイヤホン 自転車で死亡事故 女子大学生を書類送検へ 神奈川県警

スマートフォンを操作しながら電動アシスト自転車に乗り、歩行者にぶつかって死亡させたとして、神奈川県警麻生署が重過失致死の疑いで、川崎市麻生区の女子大学生(20)を書類送検する方針を固めたことが15日、署への取材で分かった。
 署によると、女子大学生は7日午後、川崎市麻生区の市道で自転車を発進させた直後に、前を歩いていた無職女性(77)と衝突し、死亡させた疑いが持たれている。
 女子大学生は右手に飲み物、左手にスマホを持ち、左耳にイヤホンをしていた。衝突直前までスマホを操作していたため「女性に気付かなかった」と話しているという。

産経新聞: 2017.12.15 12:23

https://www.sankei.com/affairs/news/171215/afr1712150027-n1.html

書類送検された女は、執行猶予付きの有罪になりました。こんな女に執行猶予なんて不要だと思います。ソースはこちら。

自転車スマホでの死亡事故で有罪 20歳の元女子大生に「自覚欠いた運転」

スマートフォンと飲み物を持ちながら電動アシスト自転車に乗り、歩行者にぶつかって死亡させたとして、重過失致死罪で在宅起訴された元大学生、森野実空被告(20)に、横浜地裁川崎支部(江見健一裁判長)は27日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑禁錮2年)の判決を言い渡した。
 判決は、被告が右手に飲み物、左手にスマホを持ち、左耳にイヤホンをした状態で、スマホをポケットにしまった直後に事故を起こしたと認定。江見裁判長は「歩行者を死傷させ得るとの自覚を欠いた運転は自己本位で過失は重大」と指摘した。時速約9キロと比較的低速で、被告が反省の弁を述べていることなどから執行猶予付き判決とした。

産経新聞:2018.8.27 14:20

https://www.sankei.com/affairs/news/180827/afr1808270017-n1.html

ただ道を歩いていただけの人が、大学生にもなるのに交通事故の想像ができない人に殺される。被害者の年齢が自分の母と近いため、とても胸が痛い。こんなことは本当に起こってほしくない。

交通事故死は減少傾向

最近登場した機器であるスマホはその利用者の増加によって、「ながら運転」による交通事故が起こっているため、必然的に増加傾向にあります。しかも運転手の心がけで防げる事故なので世間の批判が集まりやすい上にメディアも大きく取り上げるので、交通事故自体が増えている気がしますが、交通事故の件数は減少しています。

高齢者の「横断違反」が増加中

一般財団法人「全日本交通安全協会」によると、平成30年の交通死亡事故件数は、昭和23年以降で最少の3532人でした。年齢比率は高齢者が多く、その原因は横断歩道を利用せずに横断した結果死亡するなどの「横断違反」が多い状況です。

気持ちとしては「横断歩道」を渡れよと強く思いますが、高齢者の増えるこの先、守らない人がいる、増える可能性が高い以上、ドライバーの皆さんは横断歩道以外で立っている高齢者を見つけたら、注意を払う必要がありますね。

新しい改正道路交通法で変わること、追加されること

平成31年3月8日に参議院へ提出された「改正道路交通法」の容姿は、この記事で取り上げている死亡事故の増えている「自動車および原動機付自転車の携帯電話使用等」の厳罰化と新しい技術である自動運転の自動車の運転手に課せられる義務等の整備が目的です。

詳しくは第198回の国会に提出された改正道路法案を直接どうぞ。

事故を起こしたときに「ながら運転」していた場合

自動車や原動機付き自転車を運転しているとき、道路で危険な状況を招いた際に携帯電話等を使用していた場合の罰則がかなり重くなります。

携帯電話使用等に関する罰則及び反則金の限度額の引上げ
  • 改正前 3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
  • 改正後 1年以下の懲役または30万円以下の罰金

改正後は、反則金で済む「交通反則通告制度」の対象外から外れ、刑事罰である罰金となり「前科」が付きます。これは大きな変化です。

違反点数の改正
  • 改正前 2点
  • 改正後 6点

違反点数は過去3年で6点以上になると「免許停止」となります。よって、危険な事故を起こしたときに「ながら運転」をしていたことがわかれば、一発免停です。もちろん、その人が過去3年以内に違反していない場合ですから、状況によっては一発で免停になりますね。

「ながら運転」をした場合

自動車や原動機付き自転車を運転中に、携帯やスマホで通話、あるいはカーナビを注視した場合の罰則も重くなります。

携帯電話使用等(保持)の厳罰化
  • 改正前 5万円以下の罰金
  • 改正後 改正後は6か月以下の懲役または10万円以下の罰金

罰金の金額アップだけでなく、懲役の可能性も加わりました。

違反点数の改正
  • 改正前 1点
  • 改正後 3点

この改正で「ながら運転」を2回すると免停になる(累積点数がない、違反が無い場合)のでかなり重くなっています。そして反則金も約倍にまで増額されています。

改正前改正後
大型7,00025,000
普通6,00018,000
2輪6,00015,000
原付5,00012,000

反則金が大幅に引き上げられており「ながら運転」は相当減るのではないかと期待大です。

自動車の自動運転の技術の実用化に対応した運転者等の義務に関する規定

今回の道交法改正では、実用化されつつある「自動運転」機能のある自動車に関して、利用者であるドライバーに課せられる細かな規定も加えられました。

一、自動車の自動運転の技術の実用化に対応した運転者等の義務に関する規定の整備
1 自動運行装置の定義等に関する規定の整備
自動運行装置の定義を規定するとともに、同装置を使用して自動車を用いる行為は運転に含まれる旨規定する。
2 作動状態記録装置による記録等に関する規定の整備
イ 自動車の使用者等は、自動運行装置を備えている自動車で、道路運送車両法に規定することとなる作動状態記録装置により作動状態の確認に必要な情報を正確に記録することができないものを運転させ、又は運転してはならない。
ロ 自動運行装置を備えている自動車の使用者は、作動状態記録装置により記録された記録を、内閣府令で定めるところにより保存しなければならない。
ハ 警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両が運転されているときは、当該車両の運転者に対し、作動状態記録装置により記録された記録の提示を求めることができる。
3 自動運行装置を使用して自動車を運転する場合の運転者の義務に関する規定の整備
イ 自動運行装置を備えている自動車の運転者は、当該自動運行装置に係る使用条件(道路運送車両法に規定することとなる国土交通大臣が付する条件をいう。)を満たさない場合においては、当該自動運行装置を使用して当該自動車を運転してはならない。
ロ 自動運行装置を使用して自動車を運転する運転者が、当該自動運行装置に係る使用条件を満たさなくなった場合等において、直ちに、そのことを認知するとともに当該自動運行装置以外の当該自動車の装置を確実に操作することができる状態にあるなどのときは、当該運転者については、携帯電話使用等の禁止の規定は、適用しない。

https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/198/meisai/m198080198041.htm

要は、自動運転機能のついた自動車を運転する場合は必ず記録を取り、保存し、のちのち検証できるようにするということですね。

もう一つ特筆すべき点は、自動運転中のトラブルが発生した場合、携帯電話は使用しても良いということ。これは自動運転車両が制御不能に陥るなど、緊急に助けを求めなければならない場合を想定しているわけです。

自転車は?

今回の道交法改正による厳罰化は素晴らしいと思います。しかし自転車に関しての改正がないのが納得できません。

冒頭で「ながら運転」による悪質な死亡例で取り上げた、左手にスマホ、右手に飲み物、耳はイヤホンの馬鹿女のような場合にも対応してほしい。この女は執行猶予付きの有罪になりましたが、絶対にぬるい。ブタ箱に入れられないのなら、相当重い罰金刑にするなど、自転車での「ながら運転」をしたら大変なことになるという状況にすべきです。さらに小中高すべての学校における「ながら運転」のリスク教育を毎年行ってはどうか。

教育によって「ながら運転」をさせないことに力を注いでほしい。

誰もが被害者になるうることを忘れない

免許の更新に行くと見せられる「交通事故」の恐ろしさを伝えるビデオや交通事故の被害者遺族の手記を読むと本当に辛いものです。免許更新のたびに必ず見せられるのですから、その時はみんな「気をつけよう」と思うことは間違いないでしょう。しかし日常生活に戻ると、そのときの気持ちが薄れるのか、スマホを見ながら運転するという愚行に出る人がいる。

そんな人は一人で勝手に死んでくれたらいい。でもそういう人は誰かを巻き込む。自分は軽症で済んで、誰かを殺したり、二度と歩けない体にする。本当に許しがたい。

最後にひとこと

今回の厳罰化は大歓迎です。「ながら運転」が激減することを強く望みます。

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