耳の遠くなった父に日本製の集音器を贈ったが結局母がテレビ視聴に使っている件

連日、高齢ドライバーの交通事故が報道されていますが、誰しもいずれは老いるので決して他人事ではありません。で、その避けられない「老い」の症状の顕著な症例は「聴力低下」で、会話がスムーズにできなくなってきます。齢70を越える親を持つ人ならば皆それを感じるようになるのではないしょうか。

かくいう我が家でも、特に父の耳が遠くなっています。「今日、何、食べたい?」「え?何て??」という会話が日常でそろそろ補聴器が必要。しかし本人にそれとなく「補聴器」について言及したところ抵抗を見せたので、なら「集音器を使ってみたら」と日本製の集音器を探してプレゼントしてみました。その顛末です。

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年齢と共に聞こえなくなる音

老化による聴力の低下は、40代前後には始まります。その老化現象は蚊の飛ぶ音である「モスキート音」を聞き取れるかどうかで自覚できます。私はまだ聞こえていますが、いずれ聞こえなくなるのだろうと覚悟しています。

耳の聞こえチェックが出来るサイトを発見したので良かったら訪れて聴力チェックしてみて下さい。自分の聞こえる音の大まかな周波数もわかるサイトです。

参考 聴こえ年齢チェックしてみませんか?

耳の異常に気が付いたらすぐ耳鼻科へ

耳は老化と共に衰えます。しかしまだ若いのに突然耳が聞こえ難くなった、聞こえなくなった場合は病気の可能性があるので必ず病院に行って下さい。考えられる病を2つほど上げておきます。

突発性難聴

歌手の浜崎あゆみさんがこの病気で片耳の聴力を失った事は有名です。耳の違和感を感じた時にすぐ耳鼻科を受診していたらと思えてなりません。

「突発性難聴」とは「突然の難聴。耳のつまった感じ、耳鳴りのほか、めまい、吐き気・嘔吐をともなうことも。(家庭医学館より)」とされています。残念ながらこの病の原因はまだ解明されておらず、今のところ、内耳等に異常が起こって発症しているのだろうと推測されているだけです。一説では「ウイルス感染では?」とも言われていますが、それはあくまでも一つの説に過ぎません。

治療方法はまだ確率されておらず、副腎皮質ホルモン剤やビタミン剤等を使用した上で安静にしたり、ストレスの掛からない生活を心がける事で快復を目指します。ただし治療をしても完治する人は四分の一程度だそうで、残りの四分の三は難聴や耳鳴りなどの後遺症が残ります。

原因も不明、劇的な治療法も無い「突発性難聴」ですが、一刻も早く治療を受ける事で治る確率は格段に上がるので、耳の異常が起きたらすぐに病院に行くことが肝要です。

ヘッドフォン難聴

大音量の音楽を聴き続けると発症する難聴です。

近年、携帯音楽プレーヤーやオーディオ機能付きの携帯電話の普及で、ヘッドホンやイヤホンを使用し、いつでも、どこでも音楽を聴くことができます。ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴いた後に、耳鳴りがしたり、音が聞こえにくくなったりしたことはありませんか?大音量で長時間音楽を聴き続けたことにより、耳の有毛細胞(音を脳に伝える大切な役割をしている細胞)が傷つき、聴力が低下する状態をヘッドホン難聴といいます。一時的なものもあれば、長く続く場合もあります。

龍谷大学の保険管理センターより

保健管理センターだより(龍谷大学)PDFファイル

耳鼻科での検査方法

耳鼻科での聴力検査では、防音された個室に入ってヘッドフォンを着用した状態で聞こえる音、聞こえない音を調べます。そして検査結果に基づき、必要であれば、耳にあった適切な補聴器を勧めてくれます。

補聴器の値段

補聴器の値段はせいぜい50,000円程度だと思っていましたが、普通に300,000円程度が当たり前で驚きました。ここで、日本のメーカーと世界のメーカーをご紹介します。

日本の補聴器メーカー

最初に挙げたいのは、日本で最初に国産の補聴器を作って販売したリオネットです。国産の補聴器を量産生産したのが1948年で、60年以上の歴史を誇る会社です。リオネットの作る補聴器は、日本人の耳に照準を合わせた研究、そして湿潤な日本の気候に合わせて作られているので、より長持ちしそう。お値段は100,000円程度から300,000円程度までありました。

参考 リオネット

コルチトーン補聴器株式会社も1957年創業の老舗。耳穴式補聴器は68,000円からありますが、オーダーメイドタイプもあり、そちらは110,000円でした。

参考 コルチトーン補聴器株式会社

体温計や血圧計で有名なオムロンも補聴器を作っています。お値段は25,000円から50,000円です。(オムロンの日本製デジタル式補聴器を買いました。詳しくは「日本製の補聴器|オムロン「イヤメイトデジタル AK-15」の感想」をどうぞ。)

参考 オムロン補聴器

カナダの大手補聴器メーカー「ユニトロン」の日本代理店ですが、オーダーメイド補聴器を日本で最初に作ったのは「ニュージャパンヒアリングエイド」です。

参考 ニュージャパンヒアリングエイド

パナソニックも補聴器を出していました。お値段は耳穴式で190,000円から370,000円。他社製品との違いは圧倒的なデザイン性です。和装にもぴったりな漆調デザインの補聴器なんてものがありました。パナソニック補聴器はパナソニックの補聴器プラザ(東京、横浜、大阪)か補聴器扱いのあるパナソニックショップにあります。

参考 パナソニック補聴器

世界の補聴器メーカー

世界には補聴器メーカーが沢山あり、そのうち6社が最大手です。どうやら補聴器分野においては日本は追いかけている状況の様子。とはいえ、居住地に合わせた製品が良いだろうとも言えるので、一概に外国製が一番とも言えないはず。

「フォナック」と「ユニトロン」はスイスに本社を置く補聴器メーカーソノヴァグループです。
「フォナック」は耳穴式で98,000円から460,000円の商品がありました。「ユニトロン」は日本代理店があり、先に紹介した「ニュージャパンヒアリングエイド」が扱っています。

参考 フォナック

「オーティコン」と「バーナフォン」はデンマークに本社を置く補聴器メーカーウイリアムデマントグループの子会社です。「オーティコン」には耳穴式で170,000円から500,000円の商品がありました。

参考 オーティコン

「バーナフォン」耳穴式で70,000円から380,000円の商品がありました。

参考 バーナフォン

「シーメンス」「シグニア」はドイツに本社をおくシバントスグループです。販売されている耳穴式補聴器は基本的にオーダーメイドですが、安価なランナップ「デジミミ」なら20,000円程度からあります。

参考 シーメンス

2016年現在、世界一小さな補聴器はアメリカミネソタ州に本社を置く「スターキー」の製造している「オトレンズ2」です。本当に小さいのでビックリしました。しかしその値段にもビックリで470,000円です。

参考 オトレンズ2

今回各社の補聴器の値段を調べて思った事は、明らかに簡単に手を出せる金額ではないということです。しかしお試しで2週間借りられるなどのサービスがあります。購入を考えている方は必ずお試しサービスを利用しましょう。

補聴器選びの難しさ

「高価な製品」イコール「自分にぴったりで使い心地が良い」とはいかない所が補聴器選びの難しいところです。その理由は製品によって音の癖があることや、小さくても管理が出来ない事があるからです。実際様々な口コミや感想を見て回ってみたところ、最小の補聴器を手に入れたのに小さすぎてすぐに無くしてしまったという声もありました。

確かに小さいものは目立たずに使えるので人気があるようです。しかし装着のしにくさや操作のしにくさもあります。小さい故に無くすと探すのが困難です。そう考えると補聴器選びの基準をどこに置くのかによって、自ずとタイプが絞られるでしょう。個人的に「補聴器選び」において一番大切なのは装着する本人の扱いやすさ、管理のしやすさがポイントです。

保険で補聴器を購入することも可能

補聴器は医療器具なので、聴力がかなり落ちて障害者手帳を交付されるレベルになると保険が適用されて、通常よりも安く購入できます。ただしデザイン性や見た目、装着感を特に気にする場合は、その分は自費になることが多いのが現状です。

補聴器の前に集音器を試すのもいい

父の聴こえに問題があるので「補聴器」を勧めましたが抵抗されました。そこで「集音器」を勧めた次第です。

会話できないことで招く病と危険性

高齢者になると様々な病気との戦いがあります。しかし、本人はじめ、周囲の人間が一番恐れるのは「認知症」や「アルツハイマー病」です。それらを予防したり、発症を遅らせるためには楽しく会話をして、健やかで長生きしてもらうためには「聴力」の維持、「聴力」の快復を図るのはとても重要です。

日本製の集音器

補聴器の装着に抵抗を見せた父には、ぱっと見で判りにくい、目立ち難い集音器を探しました。すると電話のように耳に当てて使うタイプや本体の集音マイクに入る音をイヤホンで聞くタイプなどがあって悩みましたが、判断基準が「日本製」だったので、その中から割と評判の良いものをチョイス。

アネックス高感度集音器「効聴」

見た目がコンパクトで、ちょっとしたラジオにも見えそうな事、そして日本製だったことから選んだのは、アネックス株式会社の高感度集音器「効聴」。注文して翌日に届きました。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

保証書とぷちぷちでしっかり保護された商品が入っていました。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

プチプチを外しました。シンプルな箱入りです。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

箱を開けると真っ先に説明書が。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

説明書を取り出すと中身です。本体とイヤホンがそれぞれ入っていました。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

それぞれ袋から取り出しました。電池もついているのですぐに使えます。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

電池は後に入れる場所があります。本体の蓋を外しました。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

付属の電池をセット。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

イヤホンをセットして・・・

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

使用準備完了です。そうそう日本製表記は箱にも本体にも見つけられませんでした。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

操作部分のアップです。音量ボリュームが電源のオンオフを兼ねています。そして、左右の調整もできます。これが私のお気に入りポイント。というのも父は左の耳のみが聞こえにくいからです。それと高音と低音のカットもできるようになっています。使う人の耳に合わせて切り替えて使えます。ちなみにマイクは本体の前についています。

アネックス株式会社 効聴 KR-77 日本製 集音器

私の感想

付けてみてびっくりしました。ちょうどテレビで国会中継をしていたのですが、電源を入れてみるとまるでラジオでの中継を聞いているようにクリアに音が聞こえたのです。これは深夜にテレビを見たい時などに使うのもありです。古い映画は音が小さい時があるので。

父の感想

初めて集音器を使った瞬間は少し驚いていました。ボリュームが大きかったようです。しかしよく聞こえたようで暫くは使っていたようです。が、そのうち使わなくなっていました。理由は長時間着けていると「耳が痛い」ことと「全体が大きくなるだけで聞き取り難い音が変わらない」事でした。

確かに集音器は音をマイクに集めて大きくするというのが基本で、周波数ごとの細かい調整ができません。よって、これを付けて外出すると相手の声を聞こうとボリュームを上げると同時に他の音も大きくなってしまい、びっくりしたというのです。なので、日常的に着けるのはイマイチで使わなくなってしまいました。

恐らくですが、もっと高価で高性能な集音器なら周波数コントロールが細かくできるのだと思います。というわけで、次はその辺りの機能をよく調べてプレゼントしてみたいと思います。

母の感想

父が使わなくなったので母に。母が使ったところ「よく聞こえる!」とご満悦です。しかし彼女の場合、会話に不自由することもないですし、テレビをよく聞くための限定的な使用です。今は夜遅い時間のテレビ鑑賞で、とくにしっかり聞きたい内容の番組の際に機嫌良く使ってくれています。無駄にならなかった。

こちらが購入したもの。

最後にひとこと

結局、父のために購入した集音器は母の愛用品になってしまい、父の聞こえ問題が解決出来なかったのは残念です。しかし補聴器について勉強できたのは良かったです。ちなみに父は今回の集音器体験をきっかけに耳鼻科にいってくれました。そして聴力検査を受け、まだ補聴器が必要なレベルではないが要注意レベルだという診断を受け、さらに聴力低下が進んだら、保険適用される補聴器を一緒に探すことになっています。難聴が進むのは残念ですが、その時はいさぎよく補聴器を付けて欲しいです。

【合わせて読みたい】
その後、耳穴式の軽度難聴者向けの補聴器を買いました。

日本製の補聴器|オムロン「イヤメイトデジタル AK-15」の感想

https://www.select-japan.com/japan/pharmaceuticals/OMRON-AK-15.html

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