風邪薬成分に無届けの中国製アセトアミノフェンを混入|原薬メーカー行政処分へ

普段から中国製、中国産などの食品や医薬品を避けている私には寝耳に水のニュースが飛び込んできました。何と風邪薬等に含まれている成分「アセトアミノフェン」を安価な中国製のものを混ぜて出荷してる薬品原材料メーカーが居たのです。とても気になったので取り上げます。

風邪薬 アセトアミノフェン

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安い中国製薬品を混ぜた風邪薬を出荷

まずはニュースソースをどうぞ。

風邪薬成分に無届け中国製混入 原薬メーカー、製薬会社に出荷…国立ち入り、和歌山県処分へ

和歌山市の大手原薬メーカー「山本化学工業」が、風邪薬の成分として使用される解熱鎮痛剤アセトアミノフェン(AA)の製造過程で、安価な中国製AAを無届けで混入して水増し製造し、製薬会社に出荷していたことが22日、厚生労働省への取材で分かった。薬の品質に問題はなく、健康被害の恐れもないという。医薬品医療機器法(薬機法)違反の疑いがあり、指導権限を持つ和歌山県が近く処分する方針。

 AAは、市販の風邪薬などに含まれ、解熱や鎮痛の効果がある。同省によると、山本化学は和歌山市内の工場でAAを製造していたが、自社で作った粉末状のAAに中国から輸入したAAを混ぜて出荷していた。製造コストを下げる狙いがあったとみられる。

 薬機法では、薬を製造する場合、名称や成分、製法などを、独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」のデータベースに登録する必要がある。登録内容を変更する場合は新たな届け出が必要だが、山本化学は中国製AAを使用する製法を機構に届け出ていなかった。また、販売先の製薬会社にも中国製を使用していることは伝えていなかった。

「中国製AAが混ぜられている」との情報が同省に寄せられ、5月下旬に同省と県が共同で立ち入り調査を実施。中国製を混入したとみられるAAの品質などを調べたが、目立った問題はなく、使用した場合も健康被害が発生する恐れはないという。調査後、同社はAAを含む全製品の出荷を自粛している。

 山本化学は取材に対し、「社長が会社に来るかどうか分からない。話せない」などと答えた。

産經新聞:2017/6/22

風邪薬原料、中国製で水増し=和歌山のメーカー、業務停止へ

医薬品原料メーカーの山本化学工業(和歌山市)が風邪薬に使われる解熱鎮痛剤アセトアミノフェンを製薬会社に出荷する際、別に仕入れた中国製品を無届けで自社製品に混ぜて水増ししていたことが22日、厚生労働省への取材で分かった。中国製のアセトアミノフェンは品質面に問題はなかったが、同社は全製品の出荷を自粛。和歌山県が近く業務停止命令を出す見通し。
 厚労省によると、同省が情報提供を受け、5月に医薬品医療機器法に基づき和歌山県と立ち入り調査を実施した。会社側は「注文が相次いで製造能力を超えてしまい、数年前から中国製を輸入するようになった。国産数ロットにつき中国製1ロットを混ぜて出荷していた」と説明したという。
 山本化学は社員約30人規模だが、アセトアミノフェンの製造では国内シェアの8割を占め、少なくとも数十社に出荷している。(2017/06/22-11:17) 

高速水着の山本化学工業とは別会社

まず記事を読む前に注意として同じ社名の会社があることを知っておいて下さい。

今回の中国製原薬使用で注目されているのは、和歌山の原薬メーカーである「山本化学工業」です。しかし同じ名前の「高速水着」で有名な「山本化学工業」があります。この二つは全く無関係なので、どうか混同なさいませんようご注意下さい。

薬害の報告は無し

まず、中国製の原材料が含まれている医薬品ということで大騒ぎしたくなりますが、今回報道された中国製「アセトアミノフェン」を含む医薬品による薬害は起きていないと厚生労働省の発表がありました。厚生労働省を信用される方は安心なさって良いと思います。

アセトアミノフェンとは

使用されている「アセトアミノフェン」とはどういう薬なのか調べました。

広辞苑によると「解熱鎮痛剤の一つ。分子式C8H9NO2オルト・メタ・パラの三つの異性体があるが、解熱鎮痛剤として用いられるのはパラ体のパラアセタミドフェノール。」とありました。

ちょっと私には専門的過ぎて判りません。しかし、この「アセトアミノフェン」は頭痛薬や風邪薬、坐剤、子供の解熱シロップにも使われるような非常にメジャーな成分です。

心配な方もいるでしょうし、私も心配だったので、「アセトアミノフェン」が含まれるすべての製薬を洗いだして名前を挙げようと思ったのですが、あまりに多くありますので、気になる方はご自分で調べてみて下さい。

特に薬害の報告も無く、厚生労働省も製薬会社も回収手続きをとっていないので、それほど気に病む必要はないと思いますが、気分が悪いのは確かです。しかし風邪薬を過剰に飲む日本人にとっては「一つの警告」とも取れる事案ではないでしょうか。

原薬とは

考えてみれば、食料品にも原材料というものがあります。となれば医薬品にも原材料があるわけで、それを「原薬」と言うそうです。

そうなると気になるのが、日本で販売されている医薬品の原薬はどこのもので、どういう状況なのか?ということです。というわけで、原薬についての情報を洗ってみると、個人的に好ましく思えない情報が出てきました。

驚愕する政府の目標値

高齢化社会を迎えている日本では医療費の増大が大きな問題です。その状況に対処すべく動いているわけですが、政府はとてつもなくインパクトのある目標値を定めていました。

2020年までにジェネリック医薬品(後発薬)シェアを80%に

ソースはこちらです。

医薬原薬・中間体 市場動向を追う 《2》 受注見据え投資活発

政府が打ち出した2018―20年にジェネリック医薬品(後発薬)の数量シェア80%という目標が原薬業界にインパクトを与えている。後発薬向けの原薬メーカーは受注拡大を見据えて投資を積極化。また中国やインドの企業も日本市場を虎視眈々と狙う。一方、昨年発覚した製剤メーカーによるGMP偽装問題により、当局の目は厳しさを増しつつある。数値目標は「時期尚早」との声もささやかれるなか、量と質を両立させるため各社が知恵を絞っている。

「ジェネリック御三家」と称されることのある日医工、沢井製薬、東和薬品。このうち、原薬を自前で調達できる体勢をとっているのが日医工と東和薬品だ。

 日医工グループで原薬を生産するアクティブファーマは、14年に24億円を投じて富山に原薬の新工場を完成させた。グループ全体で三つめの拠点となり、敷地には増設の余地も残る。第1期工事分は16年度中にフル稼働に移行し、能力が倍増する見込みとなった。

中略

*輸入拡大が必須に*

 ただジェネリック医薬品の数量シェアは現状で55%程度。原薬各社が懸命に国内で増強を行っても、80%という数字は容易に対応できるボリュームではない。80%時代が到来すれば「原薬の大半を中国やインドからの輸入に頼ることになる」という意見も強い。

 将来を見据え、商社を介さず自らインドから原薬を調達してるのがエーザイだ。インドに自社工場を設け、原薬や製剤を輸入している。いずれはこの図式を、子会社エルメッドエーザイが展開するジェネリック分野にも広げたい考え。

*インド社も熱視線*

 インドはいわずと知れたジェネリック大国。インドのメーカーには、世界最大の医薬品マーケットである米国で実績を重ねてきたという自負がある。原薬にとどまらず、製剤で日本市場に打って出ようとするメーカーも少なくない。
 
 その先駆けといえるのがルピン。07年に共和薬品工業を買収し、国内の後発薬市場に本格参入した。昨年はインドで年産10億錠の新工場が完成。製剤の前段階に当たるバルク状態までインドで生産して、日本で仕上げる姿勢を整えた。

化学工業日報:2016年04月13日

医療費の増大は深刻な問題です。しかし8割というのはちょっと高すぎる目標値ではないでしょうか?

もちろん安全の確認されたものであればそれでも良いのでしょうが、はっきり言って反日国である中国で生産された原薬には「悪意を持って何かを混入される」可能性が拭えません。大きな薬害が発生してからでは遅いのです。

中国製原薬の安全性の確立が先

はっきり申し上げて私は「中国製原薬」で作られたお薬を飲みたくありません。しかし医療費の問題をどうにかするためには仕方ないでしょうと言われたら反論しづらい。ならば、対策は一つしかありません。中国製原薬の安全性を高めるための厳しい管理策、監視策を作って実行してほしい。これにつきるのではないでしょうか。

しかしその監視策、管理策を作るのも実行するにも時間がかかるでしょう。となると、必要以上にお薬を飲まない事が中国製原薬を含む医薬品を避ける唯一の方法になりそうです。

個人的な提案

今回問題になったのは風邪薬や頭痛薬などによく使われている有効成分「アセトアミノフェン」です。頭痛は仕方が無いにしても、治すわけではない風邪薬として飲むのはなるべく止めてみてはどうでしょうか?

もちろん「重要な会議がある」「外せない仕事がある」「出張だからどうしようもない」など色んな状況で風邪薬を飲まれていると思います。私もどうしても外せない時には薬局で飲むタイプの薬に頼った事もあります。

でもそれはその場しのぎです。一番の薬は「寝る事」だと言われていますし、私もそう思っていますから風邪薬は家にありません。ちょっと嫌な感じがしたらその日はすぐに眠っています。そして普段から風邪対策を色々と講じて、それなりに努力しています。

なので皆さんも風邪を引かない努力を一緒にしましょう。どこにも行けないし、何故か不安になったり、寂しくなったりするし、風邪って一つもいいことありません。なのでなるべく引かないようにして、風邪薬との縁を切りましょう。良かったら私の風邪対策も記載しているので覗いてやってください。

てんかん薬成分「ゾニサミド」の材料も無届けで変更

6/26新たに明らかになった情報です。ソースをどうぞ。

てんかん薬成分も、無届けで製造変更…山本化学

和歌山市の原薬メーカー・山本化学工業が風邪薬の成分を製造する際に無届けで中国製品を混ぜていた問題で、同社は、てんかん治療薬の成分「ゾニサミド」の製造方法の変更を国側に届けていなかったことがわかった。

 厚生労働省と和歌山県は、医薬品医療機器法に抵触する疑いがあるとみて調べている。

 同省によると、同社は数年前、ゾニサミドの製造に使用する薬剤を変更したが、国側に届け出なかった。同省が調査したところ、成分の品質に問題はなく、すでに市場に出回っている薬の回収などは必要ないと判断している。近く県が業務停止命令などの行政処分を出す方針。

読売新聞:2017年06月26日 15時03分

てんかん薬成分を無届けで変更 山本化学工業

和歌山県の原薬メーカー・山本化学工業が、てんかん治療薬の成分「ゾニサミド」製造時に、無届けで使用材料を変更していたことが判明。

原薬メーカー「山本化学工業」(和歌山県和歌山市)が、てんかん治療薬の成分「ゾニサミド」製造時に、無届けで使用材料を変更していたことが6月26日、分かった。

厚生労働省によると、同社はゾニサミド製造時、「医薬品医療機器総合機構(PMDA)に届け出たものとは異なる溶媒に原料を溶かしていた」(監視指導・麻薬対策課)という。

 本来、原材料を変更する際は、PMDAに再度届け出が必要。同社はこれを怠ったため、医薬品医療機器法違反に該当するという。

 厚労省は、「異なる溶媒を使用した目的は、現時点では不明。同社が製造したゾニサミドの品質面に問題はない」(同)としている。

同社は22日に、風邪薬などで使用する鎮痛成分「アセトアミノフェン」製造時に、安価な中国産を無届けで配合していたことも判明。一連の事態を踏まえ、和歌山県が近く業務停止などの処分を下すとみられる。

IT media ビジネス Online:2017年06月26日 17時18分

医薬品の材料である原薬の変更には届けが必要

新たに発覚した無届けで変更された使用材料で製造された「抗てんかん薬」の成分「ゾニサミド」は「品質面に問題は無い」と厚生労働省は発表しています。しかし最早そういう問題ではありません。問題は、山本化学工業の原薬会社としての意識の低さではないでしょうか。

しかし明らかな「法律違反行為」をした理由には何か根深い問題をはらんでいるのではないかと訝しんでいます。「原薬材料の変更」の届け出は、そんなにハードルの高い申請なのでしょうか。何にしても、新たに発覚した無届けの原材料変更により、山本化学工業の信頼は完全に失墜したのは間違いないでしょう。

バレれば間違いなく「業務停止命令」などの重い処分を出されるにも関わらず、何故「無届け」でこのような原材料の変更を行ったのでしょうか。現時点の報道では「異なる溶媒を使用した目的は不明」とされており、その目的、理由が非常に気になるところです。続報を待ちたいと思います。(2017/6/26 追記)

最後にひとこと

風邪を治す薬が発明されたら「ノーベル賞」を取れる言われて久しいです。実際、風邪薬とは「対症療法」に過ぎず、根本的に治す薬ではありません。にもかかわらず、原材料が足りなくなるほど「風邪薬」が売れている現状にも問題があると感じました。今回の件をきっかけに、薬のあり方、使い方について考えてみるのも良いかもしれません。

ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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