浴室の必需品であるバスマットはマメに洗わないとカビの温床になります。これが結構手間だし、水道代もかかるので、最近話題の「洗わなくてもいい」という珪藻土バスマットを買いました。選んだのは、国産(秋田県産)の珪藻土で作られており、除菌・消臭機能がついた上、さらに水や中性洗剤で洗えるというアスウェルの日本製珪藻土バスマット。というわけで感想。
珪藻土グッズからアスベスト(2020/12/16追記)
2020年12月15日、カインズが販売した珪藻土バスマットなどの製品から基準値を超えるアスベストが検出され、回収騒ぎがおきています。詳しいことは個別記事をどうぞ。
安全な製品との返事
私も珪藻土バスマットを使用しているので焦りましたが、ショップへ問い合わせました。すると「アスベストは一切含まれていない国産の素材を使い、特許を取得して作った安全な商品なのでご安心下さい」とお返事をもらいました。よかった。やはり安い中国製は問題があったのですね。
カインズの珪藻土グッズはじめ、100円ショップで売られている珪藻土コースターなども避けた方が良さそうです。ただし、アスベストはそのまま捨てずに袋に入れて、廃棄方法を自治体に問い合わせましょう。そのまま捨ててはいけません。
珪藻土バスマットが生まれた経緯
珪藻土は吸湿性、吸水性、放湿性に優れている素材で、湿気の発生しやすい日本家屋にぴったりのもの。なので壁材や七輪の素材としても使われています。
しかし時代とともに新しい素材が生まれ、珪藻土の需要も減っていきました。それとともに壁を塗る職人さんたちの仕事量も減ってゆき、珪藻土業界は青くなっていました。
株式会社イスルギ
そんなとき、珪藻土の新しい用途を切り開いたのは、石川県金沢市にある大正6年(1917年)創業の老舗である株式会社イスルギでした。イスルギは日本初の左官技術の訓練校、現在の「イスルギ付属技能専門校」を作るなど、左官職人育成にも携わっており、卒業生はそのままイスルギの職人になりました。
需要が多かった高度成長期には問題はありませんでしたが、バブル崩壊後は状況が一転。左官職人たちの仕事が減っていきました。でもそこで踏ん張ったのがイスルギ。3代目の石動博一氏が左官技術を後世に残すため、現在居る左官職人たちのためにも新たな商品開発に取り組み、珪藻土の持つ「吸湿性、吸水性」をフルに活用できるバスマットの製造に至りました。
Soli(ソイル)誕生
それで生まれたのが「Soil(ソイル)」というブランド名の珪藻土バスマットです。とはいえ、発売当時はなかなか売れずに大変だったそうな。でもテレビで取り上げられて話題になった途端に爆発的に売れて、現在に至ります。
実は私も「Soil」というブランド名を知っていたのですが、湿気を取るブロックやスプーンなどの食器類メーカーだと思っていました(雑貨店ではバスマットを見たことがなかった)
さらに詳しい経緯は様々なメディアでのインタビューなどでも判るので参考にどうぞ。
複数の会社から出ている日本製の珪藻土バスマット
散々イスルギが作り出した珪藻土バスマットについて説明しましたが、私がこれらの詳しい事情を知ることができたのは珪藻土バスマットを買った後。
なので残念ながら、生みの親であるイスルギではないアスウェルという会社の販売していた珪藻土バスマットを選んで購入しちゃいました。でも製造元が宇部興産建材株式会社で「建材メーカー」ということから品質はよさそう。
しかし宇部興産建材のHPで紹介されている商品一覧に今回買った「アスウェル珪藻土バスマット」が載っておらず、「UB足快バスマット」だけがありました。アスウェルのはOEMなのかもしれない。
ちなみに宇部興産建材の「UB足快バスマット」は木の葉柄などがあったりとデザインが豊富なこととsoilの珪藻土バスマットよりも割安なので購入者が多い様子。でも私はシンプルデザインが好みなのでアスウェルので問題なし。
soilのバスマット
アスウェル 日本製珪藻土バスマット コンパクトサイズ
届いたのはぷちぷちに包まれた薄っぺらいダンボール。受け取ったとき、あまりに軽くて「うおっ」となったくらい。

ぷちぷちを外しました。

あけました。おや「MADE IN JAPAN」の文字がない。

ひっくり返すと右下に「Made in Japan」と刻まれていました。シンプルで素敵。サイズはコンパクトにしました。大きいと邪魔かと思ったので。

取扱説明書。お手入れの仕方などが書かれているのでこれは要保存。ていうか、水や中性洗剤で洗ってもいいていうのがやはりすごい。吸水性が落ちたら洗って陰干しすると復活するそうです。本当かどうかはまだわからない。

特徴
アスウェルの日本製珪藻土バスマットの特徴。
イスルギの珪藻土バスマットが爆発的に売れ始めたら、当然ながら他のメーカーも珪藻土バスマットを作り始めました。その中には中国製のものもあり、口コミを見る限り、やはりその品質には難があるような印象。ただ中国製でも十分という声もありますから、使う人数や使い方にも左右されるものだと思います。1人で使うのと10人で使うのは明らかに違いますもんね。
安くあげたいなら中国製でもいいのかもしれない。でも私は中国製の珪藻土はその素材に不安を感じるので、国産の珪藻土で作られており、しかも心配だったカビなどの心配もなさそうな上、洗えるアスウェルの珪藻土バスマットは迷わず選べる製品でした。
珪藻土バスマットのメリット・デメリット
珪藻土バスマットはメリットばかりに注目されがちですが、当然デメリットもあります。それはやはり「衝撃」に弱いことや、平らな場所に置かなければあっという間に割れてしまう可能性があること、さらに変色する可能性です。
使った後に立てかけておきたい人は倒れてしまわないようにする、珪藻土バスマットを立てかけておく専用の台が必要です。もちろん置いたままでもいいと思いますが、実際置いてみたところ、率直に「掃除のときは邪魔だな」と思ったので、そのうち立てかけておくための台を探してみようと思います。
変色はどんな風なのかはまだわかりません。でも口コミを読むと変色して嫌になったという声も。素足を乗せるマットですから、病気になりそうな色になったら確かに嫌かも。でもこればかりは使い続けないとわかりません。
それともう一点の注意は友人の経験から。猫を飼っている友人は珪藻土マットにおしっこを掛けられてしまい、匂い発生マットになるという悲惨なことになっていました。なので動物のいるおうちは置きっぱなしはやめたほうがよさそうです。
でも珪藻土マットを猫さん用に購入して使っている人もいます。夏はひんやりしていて猫さんご満悦だそうです。
使ってみた感想
本当に足がさらっとする!が最初の感想でした。
乗ってみたらご覧の通りしっかり足型が。でもあっという間に消えます。びちゃびちゃになることもない。乗っているうちに足の裏はさらっとして、布のバスマットのような湿り気はありません。

正直なところ、乗った場所は「じめっ」とすると思っていたので、乗っている間に足の裏がサラサラになってとても驚きました。さすがに多少の誇張があるかな〜と思っていたので、これほどとは。
久々大ヒットの一品。でもどれくらいもつのかが問題。吸水性はいずれは落ちるでしょうし、本当にカビなどが生えないかも気になる。それに変色するのかどうかも。
というわけで何かあれば追記します。
最後にひとこと
長持ちしてくれたらいいな。今のところは大満足なので。

